研究概要 |
IMRとFPEを実践するなかで,本人向けのIMRを行うと家族が不在になりやすく,家族向けのFPEを行うと本人が不在になりやすいことに着目した。両者共通であるリカバリー理念に基づくIMRとFPEを組み合わせることで,当事者-家族-専門家が病気,障害,生活に対して問題より対処に目を向ける共同治療モデルの支援が出来る。そのため入院が減り,社会で生活が出来るようになり,家族も自分自身の生活を取り戻すことが出来るなど相補的・相乗効果をもたらす期待ができる。本研究の目的は,IMRとFPEプログラムを組合せることで共同治療モデル支援の効果の検証も進めている。今回IMRは終了後にIMRによる効果が持続するのかどうかについて先行研究は極めて少ない。そこでIMR終了2年後のIMRの効果の持続性について検討した。GAF(精神機能の全体的評価尺度)、PAM13-MH(精神の健康への積極性評価尺度)、LSS(生活満足度スケール)はIMR施行直後および2年後の各平均値は施工前に食べて優位に改善しておりIMRによる効果が持続している可能性がある。一方、BPRSは、IMR施工直後優位な改善があったが、2年度は施工優位さはなく、SECL総得点については、直後も2年後も有意な改善はみられなかった。BPREについてはIMRの効果が持続しにくく、SECL(セルフエフィカシー)総得点についてはIMRによる効果は生じにくいことが示唆された。
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