研究課題/領域番号 |
22592600
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研究機関 | 石川県立看護大学 |
研究代表者 |
川島 和代 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (40157855)
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研究分担者 |
林 一美 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (30279905)
中田 弘子 石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (70551167)
木森 佳子 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (30571476)
橋本 智江 金沢医科大学, 看護学部, 助教 (30515317)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 介護 / 看護 / 喀痰吸引 / 経管栄養 / 連携 / 教育デザイン |
研究概要 |
<研究目的>2012年4月より、介護職に喀痰吸引・経管栄養の実施が認められるようになった。実施のためには、講義50時間、演習、筆記試験、実地研修で構成される「喀痰吸引等研修」を受ける必要がある。そこで本研究では、「喀痰吸引等研修」における介護職員の学習効果と今後の課題、看護職員の指導場面における判断の特徴とその課題を明らかにし、研修の改善点を検討することを目的とした。 <研究方法>対象は、A県において実施された「喀痰吸引等研修」を受講した介護職員3人、指導看護師4名を対象とした。介護職員には、受けている喀痰吸引または経管栄養のプロセス評価場面を参加観察し、一連の評価終了後に、観察した場面について半構成的なインタビューを実施した。看護職員にも参加観察法により指導場面を記録し、看護職員の助言時の言動や行動に注目し、その時の判断について記録をもとにインタビューを行った。双方とも許可を得てICレコーダーに記録した。双方の逐語録をくりかえし精読し意味内容を要約した短文で取りだし、内容の性質について共通と相違を検討し、グループ分けしてカテゴリー名をつけた。本研究は、研究者所属機関の倫理審査委員会の承認を得て実施した。 <結果>介護職員は喀痰吸引や経管栄養を実施に必要な知識・技術・その根拠については学習している一方で実際の技術練習ができずイメージトレーニングのみでプロセス評価を受けていることや、実施手順の暗記に頼った学習方法がとられているため、混乱が生じていることが課題であると考えられた。また、看護職員は、介護職員の緊張感や焦る気持ち、集中力の低下等にも目を向けて、負担軽減したいと思いつつも、技術到達度に強い責任を感じていた。手順暗記の危惧を感じつつも、具体的な技術のコツを伝え、根拠とつなげて習得できるよう支援したいと考えていた。介護職員のための練習環境・時間が確保されていないと感じており、今後の研修上の課題が明らかとなった。
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