研究課題/領域番号 |
22592608
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
水主 千鶴子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (30331804)
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研究分担者 |
内海 みよ子 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (00232877)
岩原 昭彦 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 准教授 (30353014)
有田 幹雄 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (40168018)
上松 右二 和歌山県立医科大学, 保健看護学部, 教授 (90223502)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 過疎高齢化集落 / 高齢者 / 孤立 / 孤独死 / 学生 / 介入モデル |
研究概要 |
過疎高齢化集落の一人暮らしの高齢者の孤立や孤独死の現状が明らかになった。この集落は、農村共同体としての互助共助の文化があり、近隣の住民の見守りがあり、一人暮らしの高齢者の孤立はなく、過去10年間の孤独死は1件(2011年)のみであった。また、過疎高齢化集落に居住する一人暮らしの高齢者と学生が交流をもつことでどのような影響があるかが明らかになった。交流を密に行う介入群と定期的な介入のみを行う非介入群に分けて調査した。その結果、MMSE(認知機能検査)の得点は、介入群の対象者のほうが非介入群よりも得点がやや高くなった。IADL(手段的日常生活動作)得点も介入群の対象者のほうが非介入群の対象者よりも得点がやや高くなった。学生との交流が高齢者の認知機能とIADLに何らかの影響を与えた可能性が考えられる。PGCモラール・スケール(主観的幸福感)は、介入群の対象者よりも非介入群の対象者のほうが高かった。抑うつ(老年科うつスケールGDS15)は、介入群の対象者よりも非介入群の対象者のほうが高かった。学生との交流は定期的なものであっても、交流後はしばらく交流が途絶えてしまうことになる。このことが一人暮らしの高齢者の気分の低下を引き起こした可能性がある。過疎高齢化集落の安全・安心に寄与すると考えられる介入を一定期間実施することで、過疎高齢化集落における一人暮らしの高齢者の孤立や孤独死に有効な介入モデルを構築する。学生が過疎高齢化集落の一人暮らしの高齢者と3年間関わりをもったことは、地域における社会的ネットワークを活性化させた可能性がある。一定期間の交流で終わるのではなく、今後とも継続的に高齢者と学生との交流を行っていくことが、高齢者の孤立や孤独死の防止につながると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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