文献を検討し、看護職者が認識する薬物療法に関連する看護介入を抽出した。「看護介入分類(NIC)」、および「科研報告書:精神科看護領域における看護診断-看護介入リンケージの開発」、医中誌で'精神科看護'と'薬物療法'で検索された2011年から2006年の文献410件について検討し、これらの文献から薬物療法に関連する看護介入を抽出した。抽出された看護介入は、【与薬】、【自己管理支援】、【服薬継続支援】の3つに分類された。【与薬】には、与薬患者の確認、正しい薬物の確認、量の確認などの《安全の確認》、患者に対する薬物の《説明》、与薬された薬の作用、副作用を確認する《モニタリング》などの看護行動が含まれていた。【自己管理支援】には、患者に薬物に関する知識を提供する《教育》、患者に薬物に関連する情報を提供する《情報提供》、患者の自己管理能力などについて確認する《管理能力の査定》、服薬習慣を身につけることを助ける《トレーニング》などが含まれている。また、【服薬継続支援】には、家族やサポート資源の整備する《サポート体制の構築》、患者の服薬に対する主体性やポジティブで安定した服薬感を育て、強化する《アドヒアランスの強化》などが含まれていた。次のプロセスでは、これらをもとに、インタビューガイドを作成し、精神科看護師がこれらの薬物療法における看護行動をどのくらい仕事の範囲として認識しているか、また、コメディカルや当事者、家族は、看護師がこれらの行動を遂行することにどのくらい期待を寄せているか、さらに、看護師、コメディカル、当事者、家族は、これらの行動をどのくらい看護師の仕事の責任範囲としてとらえているかを明らかにする。
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