研究課題/領域番号 |
22592621
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
江本 厚子 東海大学, 健康科学部, 准教授 (70290054)
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研究分担者 |
末弘 美樹 海上保安大学校, 国際海洋政策研究センター, 准教授 (50389095)
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キーワード | ディスコミュニケーション / 異文化看護 / 高齢者ケア / 施設ケア |
研究概要 |
本研究は、高齢者ケア施設で働きながら、日本の看護師資格取得をめざす外国人看護師が、患者への質の高い看護の提供と日本人との円滑な協働を行うための教育プログラムの開発を目的としている。本研究に関連する国内外の研究動向や、現在の我が国で看護師資格取得をめざしている外国人の現状と課題についても調査していく。 平成23年度は、実際に高齢者ケア施設で、高齢者とコミェニケーションをとりながら看護、介護業務をしている外国人看護師にインタビューを行い、同時にその外国人看護師と同じ職場のスタッフにもインタビューを行っていく。さらに、実際の高齢者ケア場面・日本人スタッフとのコミュニケーションの実際を明らかにする。また、多民族国家であるアメリカにおいて、異文化看護の実情を視察し、調査していく、という目標を立てて研究活動を進める予定であったが、もっぱら、対象となる外国人看護師および、勤務している施設のフィールド開拓および調整に終始してしまった。日本での看護師資格取得の道は厳しいものがあり、国家試験合格結果においても微増はしているが依然として狭き門である。しかし、介護施設では日本人ケアスタッフの不足から外国人のケアスタッフの受け入れを積極的に行っている施設もある。日本での生活年数が長く、すでに日本国籍を取得した外国人がエアワーカーとして施設で働いているケースもある。対入居者、対ケアスタッフとのディスコミュニケーションの実態を明らかにすることは急務であると考える。そこで、平成24年度は、現在開拓しているフィールドとの調整を早急に進め、実際にデータ収集活動を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
対象者、および対象施設への研究依頼に対して断られることが多く、実質調査が進められていない。現在依頼中の施設においても返事が保留になっている。また、アメリカへの異文化看護の実情視察については、オーソリティである大学教授とのスケジュール調整がうまくいかず、実施することができなかった。代表者のほかに2名の共同研究者で進めていたが、健康上の理由から途中で1名が抜けたため、研究におけるマンパワーの不足もあった。
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今後の研究の推進方策 |
引き続きフィールド開拓を進めるとともに、日本人スタッフの側、施設管理者への調査を先に実施すること、対象者を日本国籍を取った外国人に広げて調査計画の見直しをはかる。共同研究者もしくは、研究協力者の増員をはかることを考えている。
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