在宅高齢者の冷え性の実態調査とともに、女性高齢者を対象に冷え症状を緩和するケア技術として設定した下肢のマッサージの有用性を検討した。その結果、約4割が冷え性高齢者と判断され、その約7割が女性であった。冷え性高齢者のうち6割が冷え性を苦痛に感じ、頭痛、倦怠感などの身体症状を訴えていた。下肢のマッサージについては、下肢皮膚表面温、足趾皮膚血流量がマッサージ前に比べ増加し、副交感神経活動が優位となった。また、「活気」などの主観的評価にも影響を与えることが明らかとなり、冷え症状を緩和するケア技術として効果があると示唆された。
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