研究課題/領域番号 |
22600002
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
朱 寧進 東京医科歯科大学, 医学部, 非常勤講師 (10436636)
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研究分担者 |
関矢 一郎 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (10345291)
辻 邦和 東京医科歯科大学, 歯と骨のGCOE拠点, 特任講師 (20323694)
宗田 大 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50190864)
麻生 義則 東京医科歯科大学, 医歯(薬)学総合研究科, 寄付講座教員 (50345279)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 膝疼痛 / 前十字靭帯損傷 / 変形性関節症 / 関節液 / オステオポンチン(OPN) / 関節炎 / VAS |
研究概要 |
変形性関節症(OA)に伴う疼痛は、患者の日常生活の活動性及び質を著しく低下させる。本学運動器外科学教室では、膝OAの病態の分子メカニズムを明らかとする目的で膝OAの進行とともに発現量が変動する遺伝子の網羅的解析を行ってきた。その結果、病態の進行とともに関節液中での発現量の増大するタンパクの一つとしてオステオポンチン(OPN)を同定した。本研究期間において、ヒト関節液中のOPN量は、膝受傷後早期に一過性に増大することを明らかとした。また、受傷後1ヶ月以内において、関節液中OPN量は、膝疼痛レベルと有意な正の相関を示すことを明らかとした。関節液中に存在するOPNによる疼痛発症のメカニズムを検討するため、関節の炎症とOPN量との相関を検討した結果、炎症に伴う関節液量の増加と、関節液中OPN濃度に有意な正の相関があることを明らかとした。以上の結果は、関節液中に存在するOPNが関節腔内で炎症性サイトカインとして機能している可能性を示唆している。興味深いことに、膝受傷後1ヶ月以上の、急性炎症の所見がみられない患者由来の関節液を用いた検討では、トロンビン切断型のOPNの量と運動負荷時の関節疼痛の重症度の間に有意な負の相関があることを明らかとした。この結果は、関節液中のOPNが痛みに対する感受性を規定している可能性を示唆しており非常に興味深い。本研究の成果は、2012年のPLoS One誌にて発表を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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