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2010 年度 実績報告書

脊髄疼痛伝達機構におけるアンジオテンシンIIの役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22600010
研究機関東北薬科大学

研究代表者

中川西 修  東北薬科大学, 薬学部, 講師 (50296018)

研究分担者 丹野 孝一  東北薬科大学, 薬学部, 准教授 (20207260)
キーワードアンジオテンシンII / 脊髄 / 疼痛関連行動
研究概要

アンジオテンシンII(Ang II)は、末梢において血圧の維持に関与していることは周知の事実である。最近、疼痛への関与を示唆する脳内Ang IIの役割が報告されている。疼痛伝達制御において重要な役割を担っている部位の一つである脊髄背側部にもAng IIは高濃度に存在するが、Ang IIの脊髄疼痛伝達の役割について詳細に解明されていない。そこで今年度はAng IIの脊髄疼痛伝達へ及ぼす影響を行動薬理学的に検討した結果、以下のことが得られた。Ang IIをマウス脊髄クモ膜下腔(i.t.)に投与した際、1及び3pmolの用量で投与後10-20分をピークとし、投与後30-40分にはほとんど消失する、後肢による下腹部へのScratching,後肢へのBiting及びLicking(SBL)行動を誘発することを見出した。興味深いことに、Ang II誘発性SBL行動を抑制するには、高用量のモルヒネ(10mg/kg)が必要であり、Ang II誘発性SBL行動は比較的モルヒネ抵抗性の疼痛関連行動であった。さらに、Ang II誘発性疼痛関連行動は、選択的AT_1受容体拮抗薬であるLosartan, ZD7155及び選択的AT_2受容体拮抗薬であるPD123319によって全く影響されないことから、Ang II誘発性SBL行動は、AT_1及びAT_2受容体は関与していないことが示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Suppressive effects by cysteine protease inhibitors on naloxone-precipitated withdrawal jumping in morphine-dependent mice2010

    • 著者名/発表者名
      Tan-No K, Sato T, Shimoda M, Nakagawasai O, 他8名
    • 雑誌名

      Neuropeptides

      巻: 44 ページ: 279-283

    • 査読あり
  • [学会発表] アンジオテンシンII脊髄クモ膜下腔内投与による疾痛関連行動2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木義紀, 丹野孝一, 中川西修, 他5名
    • 学会等名
      第49回日本薬学会東北支部大会
    • 発表場所
      郡山
    • 年月日
      2010-10-24
  • [学会発表] アンジオテンシンII脊髄クモ膜下腔内投与によるERKの活性化を介した疼痛関連行動2010

    • 著者名/発表者名
      鈴木義紀, 丹野孝一, 中川西修, 他5名
    • 学会等名
      第61回日本薬理学会北部会
    • 発表場所
      札幌
    • 年月日
      2010-09-10

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公開日: 2012-07-19  

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