研究課題/領域番号 |
22601006
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
平井 康之 九州大学, 芸術工学研究院, 准教授 (10336084)
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研究分担者 |
野林 厚志 国立民族学博物館, 研究戦略センター, 教授 (10290925)
三島 美佐子 九州大学, 総合研究博物館, 准教授 (30346770)
真鍋 徹 北九州市立自然史・歴史博物館, 自然史課, 自然史担当係長(学芸員) (90359472)
藤 智亮 九州大学, 芸術工学研究院, 助教 (60274544)
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キーワード | 人間生活環境 / ユーザーインターフェース / インクルーシブデザイン / ユニバーサル / ユーザー参加 |
研究概要 |
今年度は、国立民族学博物館でユーザー参加型ワークショップを行い、気づきデータを収集した。昨年度までに収集された九州大学総合研究博物館、北九州市立自然史・歴史博物館でのユーザーの気づきデータの分析と合わせて各博物館(九州大学総合研究博物館、北九州市立自然史・歴史博物館、国立民族学博物館)における一連のデータ収集と分析を行った。加えてワークショップを通じ重要項目についての試作も作成した。解決策の一部として国立民族学博物館の改修計画において全館案内マップ、チラシデザインおよびデジタル触地図の考案、試作を行った。3月には、今年度の成果を活かし、国立民族学博物館の機関研究である「包摂と自律の人間学」プロジェクトである「ケアと育みの人類学」との共同企画である「インクルーシブデザインとは何か-ケアと育みの環境を目指して」、「包摂した社会空間の実現に向けて-課題とインクルーシブデザインの解決モデル」と題した国際シンポジウムを国立民族学博物館において開催した。招聘した3名の英国の実践者との研究交流により、社会レベルでは社会の人を育む場としての博物館、展示レベルでは身体的技法など多様な感覚を用いて体験を育む展示のあり方、という社会的包摂と博物館の関係について、新たな課題の抽出と整理を行うことができた。最終年度である24年度は、明らかになった課題についてまとめ、最終評価ガイドラインの項目を策定し、総合的な評価システムの概要をまとめ、出版する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
最終評価ガイドラインの項目策定については、博物館展示における課題抽出のワークショップの実践を通じて、単一の問題が複合的な背景を有することが明らかとなってきたので、フィードバックを通じた検討の段階にある。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度にあたり、課題マップの作成についてさらに吟味を加え、必要であれば追加のデータ収集を行う。当初計画では、展示デザイン評価のガイドラインを策定、持続的活用を目指しウェブで公開する予定であるが、出版も視野に入れて活動を行う予定である。
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