研究課題/領域番号 |
22601011
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
桂 良太郎 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (50214359)
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研究分担者 |
安齋 育郎 立命館大学, 国際関係学部, 講師 (40010045)
山根 和代 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (30457410)
君島 東彦 立命館大学, 国際関係学部, 教授 (20221921)
池尾 靖志 立命館大学, 産業社会学部, 講師 (20388177)
阿部 敦 奈良女子大学, 人間文化研究科, 准教授
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キーワード | 博物館学 / 平和博物館 / 国際ネットワーキング / 平和学 / 平和教育 |
研究概要 |
本研究の目的は、(1)平和博物館と戦争博物館との異同を明らかにし、平和創造の空間としての制度設計を行うこと。(2)世界各地にある平和博物館どうしの交流によって、展示内容の共有化をはかること。(3)今なお続く戦争・紛争や、飢餓・貧困、地球環境問題、人権の抑圧など、平和研究や平和教育が取り組むべき課題を平和博物館としてどのように展示していくのかを追求すること(4)そのために、今ある世界の平和博物館の展示内容を含む現状を調査・研究を進めることにある。 これまでの研究成果は、2008年10月には、立命館大学国際平和ミュージアム、広島平和記念資料館を会場に、第6回国際平和博物館会議を開催し、中国・カンボジア・ベトナム・スウェーデンなど、5大陸20数力国・地域から50あまりの平和博物館関係者が参加し、大きな成果を収めた。また、日本平和博物館会議は、毎年開催されている。2011年は、第7回国際平和博物館会議がスペイン・バルセロナで開催され、研究分担者の山根が参加し、そこで、本研究の成果物である、世界の平和博物館ウェブサイト(暫定CD-ROM)を発表された。これを受けて、2011年には、立命館大学にて、アジア平和研究学会(APRA)が開催され、本研究成果を発表するとともに、参加者に「世界の平和博物館ネット」のCD=ROMを紹介し、高い評価を得ることができた。本年度は、本研究の目的をより一層深化させていくために、韓国のノグンリ虐殺記念館との密なるネットワークを深め、2014年には当地で第8回国際平和博物館会議が開催できるようにアジア太平洋の博物館相互のより密接なネットワーキング構築に向けて努力することが今後の課題である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2011年度は、世界平和博物館ネット代表ピーターヴァンデンデュンゲン氏の招聴、APPRA(アジア太平洋平和研究学会10/14-16 於立命館大学)および、韓国ノグンリ虐殺記念館でのアジア平和学会への参加および記念館訪問の大きな、世界平和博物館ネットワーキングに関する成果を出すことができた。また本研究調査のメインでもある「世界平和博物館ネットワーキングCD-ROM」作成もほぼ9割以上を完成させることができた。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、「世界の平和博物館ネットワーキング」のより精密かつ有効な活用にむけて、残りの平和博物館に関する情報入力の継続を行いながら、戦争博物館から平和博物館への移行を促進するために、アジアの平和博物館ネットワーキング充実のための働きかけ(2014年の韓国、ノグンリで開催される予定の「第8回世界平和博物館会議』成功に向けての活動」を積極的に行う。また立命館大学国際平和博物館創設20周年の年に際し、本研究成果であるこのCD-ROMを活用した、平和研究教育充実のためのはたらきかけ(各平和関連教育科目での活用)を行っていきたい。次年度には、アジア太平洋地域の平和博物館ネットのさらなる充実に関する研究調査継続を望みたい。
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