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2012 年度 実績報告書

ヒト致死性毒ポリカバノシド類の合成と生理活性発現機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22603001
研究機関東北大学

研究代表者

葛西 祐介  東北大学, 生命科学研究科, 研究員 (50379286)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード天然物化学 / ポリカバノシド / 海産毒 / マクロリド配糖体 / 有機合成
研究概要

グアムとフィリピンで突然発生した食中毒の原因物質として紅藻オゴノリから単離された低分子有機化合物ポリカバノシドAは、テトラヒドロピラン環と5員環ヘミアセタール構造を含む16員環マクロリド骨格に、疎水性のトリエン側鎖および糖鎖部(L-フコシル-D-キシロース)が結合した構造を有する海洋天然物である。犠牲者が出るほどの強力な致死毒性を有するため、その毒性発現メカニズムの解明が望まれている。しかし天然から毒分子を採取することが困難なため、研究の進展を妨げていた。本研究ではポリカバノシドAの毒性発現のメカニズムを解明するために、天然物の量的供給を可能にする効率的な全合成ルートの構築を目指した。
昨年度までに、天然物であるポリカバノシドAの全合成に成功した。しかし得られた合成分子は極微量であったため、合成法の改善が必要であった。量的供給を困難にしていた理由の一つとして、疎水性側鎖部分である (1E,3E)-5-メチルヘキサ-1,3-ジエン誘導体の合成が困難であることが挙げられた。既知の方法では量的供給が困難であると考え、新たな調製法を種々検討した。その結果、2価クロムを用いる高井反応を鍵反応とした方法で収率が改善し、かつ望む幾何異性を有する化合物を選択的に得ることに成功した。また、最終段階である疎水性側鎖とマクロリド部の連結に鈴木-宮浦反応を適用したところ、良好な収率でカップリング体を得た。合成した天然物をマウスに投与したところ、天然物と同様の症状を示すことを確認した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Total Synthesis of (-)-Polycavernoside A: Suzuki-Miyaura Coupling Approach2012

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Kasai, Takanori Ito, Makoto Sasaki
    • 雑誌名

      Org. Lett

      巻: 14(12) ページ: 3186-3189

    • DOI

      DOI:10.1021/ol301278e

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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