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2012 年度 実績報告書

筋ジストロフィーにおけるスプライシング異常機構の解析と治療への応用

研究課題

研究課題/領域番号 22603002
研究機関京都大学

研究代表者

片岡 直行  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60346062)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードジストロフィン / 筋ジストロフィー / スプライシング / 低分子化合物 / レポーター
研究概要

デュシェンヌ型筋ジストロフィー(Duchenne muscular dystrophy, DMD)は、ジストロフィン遺伝子に変異が生じたことによりジストロフィン蛋白質が全く欠損した疾患です。現在までのところ、根本的な治療法はありません。本研究では、筋ジストロフィー患者に見出されたDystrophin遺伝子変異とそれに伴うスプライシング異常の解析を行います。また、この患者では、変異がみられるエクソンをスキップさせることで、ある程度の活性を持つタンパク質が産生されていますが、申請者らはこのエクソンスキップを促進させることができる低分子化合物を見出しており、その作用機序の解明を行うことで、筋ジストロフィー患者の治療薬開発につなげたいと考えました。
平成24年度は、以下の実験を行いました。                    我々はClk阻害剤であるTG003が他の患者のスプライシングに与える影響を解析したところ、少なくとも2例についてTG003は終止コドンを持ったエクソンのスキップを促進することが明らかになりました。また、TG003によるエクソンのスキップ機構、および他の遺伝子のスプライシングに与える影響について、さらにTG003による副作用を検討するため、筋芽細胞であるマウスC2C12細胞をTG003処理し、細胞内mRNAのスプライシングパターンの網羅的解析を行いました。その結果、200個程度のイントロンのスプライシングが影響を受けることが明らかになりました。TG003によるスプライシングの影響は、エクソンのスキップ、包含の両方向が存在していましたが、それらのイントロンはピリミジントラクトと呼ばれる、3’スプライス部位認識に重要な配列の長さが短いことがわかり、TG003はピロミジントラクトを認識し、3'スプライス部位認識を補助する因子に影響を与えることが強く示唆されました。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] hDbr1 is a nucleocytoplasmic shuttling protein with a protein phosphatase-like motif essential for debranching activity2013

    • 著者名/発表者名
      Kataoka, N., Dobashi, I., Hagiwara, M.and Ohno, M
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 3 ページ: 1090

    • DOI

      DOI:10.1038/srep01090

  • [学会発表] PUF60 is a Differentiation-Dependent Splicing Regulator Required for Myogenesis2012

    • 著者名/発表者名
      片岡直行
    • 学会等名
      The 22nd CDB Meeting, RNA Sciences in Cell and Developmental Biology II
    • 発表場所
      神戸 理研CDB
    • 年月日
      20120611-20120612
  • [学会発表] 家族性自律神経失調症原因遺伝子IKBKAPの異常スプライシング機構の解析

    • 著者名/発表者名
      片岡直行
    • 学会等名
      第35回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      福岡国際会議場
  • [学会発表] Modulators for splicing of IKBKAP gene, a responsible gene for Familial dysautonomia

    • 著者名/発表者名
      片岡直行
    • 学会等名
      Cold Spring Harbor Asia 2012 Conference on RNA Biology
    • 発表場所
      Suzhou/China
  • [学会発表] マルチカラー蛍光スプライシングレポーターを用いたPKM遺伝子選択的スプライシング機構の解析

    • 著者名/発表者名
      片岡直行
    • 学会等名
      第71回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      札幌芸文館
  • [学会発表] PUF60は筋分化特異的な選択的スプライシングの調節因子であり、筋発生に必要である

    • 著者名/発表者名
      片岡直行
    • 学会等名
      第14回日本RNA学会年会
    • 発表場所
      仙台 東北大学百周年記念会館

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公開日: 2014-07-24  

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