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2010 年度 実績報告書

近縁種が織りなす寄生関係のケミカルエコロジー多様性の化学的解明

研究課題

研究課題/領域番号 22603009
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

犀川 陽子  慶應義塾大学, 理工学部, 講師 (20348824)

キーワード有機化学 / 菌類 / 徴生物 / 進化 / 生体分子 / ケミカルエコロジー / 国際情報交換 / 近緑種
研究概要

遺伝子的に近縁である種による全く異なる生物現象を分子レベルで解明することを目的とし、2種の現象について研究を進めている。1つはアリの一種が栽培する菌(C1、C2)とそれを侵食する寄生菌(P1、P2)の誘引、阻害に関わるケミカルシグナルの研究であり、1つは未同定のタマバエ2種によって形状の異なるブナの虫えいの成分と形成過程の比較研究である。
1、互いに近縁の寄生菌P1、P2が、互いに近縁の真菌C1,C2を侵食する際に、ある組み合わせでは誘引現象、ある組み合わせでは侵食に対する阻害現象が見られる。そこで、C1とC2を液体培養した抽出物について誘引、阻害に関わる化学物質を探索したところ、C1に含まれるP2誘引物質は揮発性であることがわかった。また、誘引、阻害のいずれの活性試験に於いても、結果の再現性を得るためには、抽出物や分離画分を12時間毎に添加し続ける必要があることがわかった。
2、タマバエの一種がブナの芽や葉に卵を産みつけると、ブナの組織が異常発達して虫えいを形成し、虫えいの中で幼虫が成長する。タマバエの種類により、同じブナであっても、全く異なる形状の虫えいが形成されることに注目し、どのように虫えいが形成され、どのように形状の違いが出るのかを調べている。22年度は春季に度々虫えいの形成過程を観察し、虫えい中の幼虫室から桃色中空の突起が伸びて虫えいを形成していることがわかった。また、虫えいに特徴的な色素をブナの若芽にも含まれるアントシアニン類と予想して抽出し、HPLCの精製により3つの画分を得た。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考]

    • URL

      http://www.applc.keio.ac.jp/~msynktxa/index/

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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