寄生菌P2は、互いに近縁の真菌C1とC2を侵食する際に、C1には誘引され、 C2には阻害される。この誘引と阻害に関わる物質を探索した結果、 C1の抽出物からP2に対する誘引活性を示す新規の芳香族化合物を単離、構造決定した。 一方、 タマバエがブナの葉の組織を異常発達させてできる虫えいに注目し、 その桃色虫えいに含まれる主要赤色色素の化学構造を決定した。また、この赤色色素は、葉に比べて虫えい中に3倍程度多く存在することを明らかにした。 さらに、 赤色色素を異常生産させる物質を探索する評価系を確立し、虫えい抽出物に若葉を赤変する活性を見出した。
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