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2010 年度 実績報告書

無性プラナリアに生殖器官を誘導するケミカルシグナルの研究

研究課題

研究課題/領域番号 22603010
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

前澤 孝信  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (90548398)

研究分担者 北村 誠  慶應義塾大学, 医学部, 助教 (00436990)
キーワード生殖器官誘導物質 / プラナリア / 生体分子 / 細胞・組織 / 発生
研究概要

我々のグループではD-トリプトファン(D-Trp)がプラナリア無性個体(OH 株)に卵巣発達を誘導することを明らかにしている。本研究では、D-トリプトファン(D-Trp)の標的細胞を明らかにすることを目的とし、分子プローブの作成を試みた。まず、D-Trpのどの部位に修飾を加えて分子プローブを作成すれば良いのか検討した。D-Trpのアミノ基、カルボキシル基、インドール環のC5位に修飾が加わった市販の物質を用いて、卵巣の誘導活性を調べた。アミノ基に修飾が加わった物質では卵巣が全く発達しなかった。カルボキシル基、インドール環のC5位に修飾が加わった物質は、D-Trpに比べて卵巣の発達の割合は低く、形成される卵巣の形態はD-Trpで誘導されるものとは異なっていた。これらの結果から、アミノ基、カルボキシル基、インドール環のC5位はD-Trpの卵巣誘導に必要な構造だと示唆された。よって、これらの部位に修飾を加えた分子プローブはD-Trpの機能を模倣しないと考えられる。また、本研究では、陸産プラナリア有性個体(B.nobile)を試料として用い、プラナリア無性個体(OH 株)に対し生殖転換を誘導するD-Trp以外の化学物質の単離・構造決定も目的としている。22年度にB.nobile830gの80%aq.EtOH抽出物を,各種溶媒で分配、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分離・精製が完了した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離された各単一画分のみでは、OH株に対する生殖転換誘導活性はなかった。一方、この4画分を同時添加すると活性が著しく上がった。これらの結果から、4画分に含まれる物質が複合的に作用し、生殖転換を誘遵すると考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011 2010

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] Functional analysis of D-amino acid oxidase in the ovarian development of the planarian Dugesia ryukyuensis2011

    • 著者名/発表者名
      前澤孝信
    • 学会等名
      JSDB-GFE Joint meeting of Developmental Biology
    • 発表場所
      ドレスデン工科大学(ドイツ)
    • 年月日
      2011-03-24
  • [学会発表] プラナリア卵巣発達におけるD-アミノ酸酸化酵素の機能解析2010

    • 著者名/発表者名
      前澤孝信
    • 学会等名
      日本動物学会
    • 発表場所
      東京大学(東京)
    • 年月日
      2010-09-23
  • [学会発表] プラナリア卵巣発達におけるD-アミノ酸酸化酵素の機能解析2010

    • 著者名/発表者名
      前澤孝信
    • 学会等名
      D-アミノ酸研究会
    • 発表場所
      富山国際会議場(富山)
    • 年月日
      2010-09-17

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公開日: 2012-07-19  

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