Hatomarubigin生産菌Streptomyces sp. 2238-SVT4におけるhatomarubigin生合成遺伝子クラスターのうち、hrbR1からhrbXの領域をStreptomyces lividansにおいて発現させると、hatomarubigin A~Cを生産する。そこで、残る領域のうち制御遺伝子でないhrbYを大腸菌で発現させ、hatomarubigin Cを基質とする変換反応を行った。その結果、NADPHとメチルコバラミンの存在下でhatomarubigin Dが生成したので、hrbYをhatomarubiginメチレン架橋遺伝子と同定した。次に、メチルトランスフェラーゼの候補遺伝子であるhrbUを破壊した生合成遺伝子クラスターをS. lividansにおいて発現させると、O-demethylhatomarubigin C(hatomarubigin E)を生産した。したがって、hrbUがO-メチル化酵素遺伝子であることが明らかになった。 Thioviridamide生産菌Strepomyces olivoviridis Na05001のゲノムDNAを鋳型にnonribosomal peptide synthetase(NRPS)の保存配列を利用してPCRを行ったところ、6個のNRPS候補遺伝子が増幅された。ゲノムからコスミドライブラリーを作製し、PCR産物をプローブとするハイブリダイゼーションによりNRPS遺伝子を含むコスミドを選択した。コスミドに含まれる遺伝子の塩基配列を解析した結果、6個のNRPS候補遺伝子はいずれもthioviridamide生合成遺伝子ではないことが明らかになった。
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