Hatomarubigin生産菌Streptomyces sp. 2238-SVT4におけるhatomarubigin生合成遺伝子のうち、hrbR1からhrbXの領域に加えてhrbYをStreptomyces lividansにおいて発現させると、hatomarubigin生産菌から単離されているすべてのhatomarubigin類が生産された。したがって、上記の遺伝子を含む領域をhatomarubigin生合成遺伝子クラスターと同定した。次に、機能未知遺伝子であるhrbFを破壊したクラスターを含むプラスミドを導入したS. lividansにおいて、新規誘導体hatomarubigin F(5-hydroxyhatomarubigin E)の生産が確認され、hrbFは水酸基導入に関与する遺伝子であることが示唆された。 Thioviridamide生産菌Streptomyces olivoviridis NA05001のドラフトゲノム解析を行い、thioviridamide前駆体ペプチドをコードする遺伝子tvaAを同定した。次に、生産菌のゲノムライブラリーから、tvaAとその下流に位置する14個のORFを含む約15 kbpの遺伝子クラスターをクローニングした。これをS. lividansにおいて発現させることにより、thioviridamideの生産を確認したことから、thioviridamide生合成に関わる遺伝子tvaA~tvaOを同定した。本クラスターには、5個の機能未知遺伝子が含まれており、これらがチオアミド化酵素遺伝子の候補と考えられる。
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