研究課題/領域番号 |
22603017
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研究機関 | 独立行政法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
津田 玲生 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 創薬モデル動物開発研究室, プロジェクトリーダー (30333355)
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研究分担者 |
林 永美 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 創薬モデル動物開発研究室, 研究生 (60421898)
山崎 泰豊 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 創薬モデル動物開発研究室, 研究員 (90435876)
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キーワード | ケミカルバイオロジー / ポリフェノール / 寿命制御 / 酸化ストレス応答 / FOXO / ショウジョウバエ / 感覚細胞 / 加齢性疾患 |
研究概要 |
これまでの研究から、ポリフェノールの一種であるテトラヒドロクルクミン(THC)がショウジョウバエの寿命および酸化ストレス応答をFoxo依存的に抑制することを見いだしている。本年度は、THCが哺乳動物においても同様な機構で作用しているかを検討するとともに、加齢性感覚器障害の発症におけるTHCの作用を詳しく検討した。 平成22年度 (1) 哺乳動物の寿命や酸化ストレス応答においてもFOXOの核内移行が重要な役割を持つ事が明らかにされていることから、NIH3T3におけるFOXO4の核内移行を指標にTHCの作用を検討した。その結果、THCの作用によりFOXO4が核内に蓄積することが確かめられた。さらに、FOXO4の核内移行に関わる因子の活性化状態を網羅的に解析した結果、THC処理によりAKTのリン酸化レベルが有意に減少することが確かめられた。これらの結果から、THCの作用はショウジョウバエから哺乳動物に至るまで保存されていることが予想される。 (2) ショウジョウバエebiの機能欠損では加齢に伴って光受容細胞の変性が観察されている。このときTHCを作用させたところ光受容細胞の変性が有意に抑制されていることが確認された。現在、ebiによる光受容細胞の変性におけるFoxoの機能を検討している。
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