研究課題/領域番号 |
22604003
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
大場 洋次郎 京都大学, 原子炉実験所, 助教 (60566793)
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研究分担者 |
阿部 世嗣 公益財団法人電磁材料研究所, 光材料グループ, 主席研究員 (20202666)
大沼 繁弘 公益財団法人電磁材料研究所, 素形材開発グループ, 主席研究員 (50142633)
大沼 正人 独立行政法人物質・材料研究機構, 量子ビームユニット, 主席研究員 (90354208)
鈴木 淳市 一般財団法人総合科学研究機構(総合科学研究センター(総合科学研究室)及び東海事業, 東海事業センター, 主任研究員 (40354899)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 合金コントラスト変調法 / 中性子小角散乱法 / X線小角散乱法 / ナノグラニュラー |
研究概要 |
ナノグラニュラー薄膜は、ナノ粒子がマトリックス中に埋め込まれた構造を持つ機能性材料であり、ナノ粒子とマトリックスの特性が複合することによって優れた磁気・電気・発光特性等を示す。これらの特性はナノ構造に強く依存しており、特にナノ粒子-マトリックス間の組成分配が重要であるが、従来の手法ではこれを精密に見積もることが困難であった。そこで本研究では、組成分配を定量的に調べることを目的として、中性子小角散乱法(SANS)とX線小角散乱法(SAXS)を併用した解析法である合金コントラスト変調(ACV)法のナノグラニュラー薄膜への適用を進めてきた。 その結果、コバルト基ナノグラニュラー薄膜においてナノ粒子-マトリックス間の組成分配を見積もることができた。Co-Pd-Si-Oナノグラニュラー薄膜では、大部分のCo-Pdがナノ粒子を形成しているが、数%程度のCoがマトリックス中にも分散していることが明らかになった。一方Co-Nb-O薄膜では、より多くのCoが酸化物となっており、マトリックス中に分散していることが分かった。この他に、太陽電池用ナノグラニュラー薄膜にも小角散乱法を適用し、基板温度の変更によってナノ粒子が数10 nmから数nmへと小さくなることを観測した。また、良い特性を持つ試料ではナノ粒子の数密度が増大していることを示唆する結果を得た。 以上のことから、本研究ではACV法を用いたナノグラニュラー薄膜の解析手法を構築することができ、その有効性を確認することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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