研究課題/領域番号 |
22604005
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研究機関 | 独立行政法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
酒井 健二 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究副主幹 (40272661)
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研究分担者 |
奥 隆之 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究主幹 (10301748)
篠原 武尚 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究副主幹 (90425629)
大井 元貴 独立行政法人日本原子力研究開発機構, J-PARCセンター, 研究員 (90446401)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 中性子偏極能力 / 希ガス偏極 / 中性子共鳴ピー ク / 核磁気共鳴法 / スピン非対称度 / スピン回転角 / スピンフリッパー / 中性子TOFスペクトル |
研究概要 |
本研究では、中性子・原子核共鳴反応の持つスピン選択性に着目し、中性子スピンsと核スピンIの相関項s・Iに起因する各測定量(断面積スピン依存性Δσ、スピン非対称度A、スピン回転角ω)を冷~熱外中性子領域で測定することで、中性子による希ガス偏極の巨視的挙動の検知と新たな応用の模索と、そのための核スピン偏極生成、制御、検出技術を開発することを主な目的とする。前年度は偏極装置や中性子計測システムの震災からの復旧・改造を主に遂行したが、今年度はそれを発展させる形で下記を実施した。 (1)前年度整備したイベントデータ対応型のDAQを用い、Xeの中性子共鳴ピーク(E=9.6eV)と10μm厚Ag箔の共鳴ピーク(E=5.2eV)を中性子TOFスペクトルで同時に比較測定することで、計数の時間揺らぎの補正が可能な計測システムを構築した。更にAg箔の実効厚を変えることで、Xe偏極による中性子透過率変位ΔTを模擬した測定を行い、ΔT~1%程度の精度を得られることを示した。 (2)偏極装置のレーザーや光学系を増強・最適化し、天然Xeセルガス厚5atm・cmで約9 %、15atm・cmで4~5%のXe偏極度Pを達成した(前年度までは15atm・cmで約1%)。当偏極装置を用いて、現在作成準備中の濃縮129Xeセルを偏極すれば、ΔT~1%に相当する偏極度Pを得ることが十分期待できる。 (3)偏極中性子による偏極XeガスのAやω測定を視野に入れ、前年度整備した核磁気共鳴(NMR)装置を用い、偏極3Heセルを応用した白色中性子対応型スピンフリッパーを開発した。更に当フリッパーを中性子偏極及び偏極解析素子に用いた実験装置を構築し、J-PARC/MLFのパルス中性子ビームで、磁場に起因する中性子ラーモア回転角でωを模擬した測定を実施し、~0.3eVを上限とする中性子エネルギー領域で測定可能なことを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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