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2010 年度 実績報告書

元素戦略的視点に基づく立体混雑した高周期典型元素化合物の合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 22605001
研究機関東北大学

研究代表者

佐々木 茂  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (90254143)

キーワードトリアリールホスフィン / 酸化還元 / 紫外可視吸収スペクトル / フェノチアジン / 電子供与体 / 電子受容体
研究概要

立体混雑したトリアリールホスフィンの酸化還元過程の詳細を明らかにすることを目的として電気化学的な酸化による立体混雑したトリアリールホスフィンの酸化を紫外可視吸収スペクトルでモニターすることにより検討した。トリス(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)ホスフィンの過塩素酸テトラ n-ブチルアンモニウム-ジクロロメタン中での酸化では、ホスフィンの吸収の消失と対応するラジカルカチオンの吸収の成長が容易に観測できたが、トリス(2,4,6-トリイソプロピルフェニル)ホスフィンを2つ有する系では酸化に対する分子の安定性が低下し同様の条件でラジカルカチオンの生成を明確に観測することは出来ず、より厳密な条件が可能な化学的酸化が好ましいことが分かった。高周期典型元素を鍵とする安定な多段階酸化還元系の構築を目指して、高周期典型元素から成る可逆な酸化還元系である立体混雑したトリアリールホスフィン及びテトラアリールジホスファンがフェノチアジンと連結した分子を合成し、電子供与体同士を連結した系でも適当な酸化還元部位を用いることにより可逆性の良い多段階酸化還元系を構築できることを明らかにした。
以前報告した紫色を呈する立体混雑したトリアリールホスフィンとキノンが連結した分子がねじれた実質的に共役が分断された系であるのに対し、立体混雑したトリアリールホスフィンと電子受容体が有効に共役した化合物の合成を目的として、立体混雑したトリアリールホスフィンとボリル基、カルボニル基等の電子受容体が共役した分子の合成を予備的に検討し、ブロモアリール基を有するトリアリールボスフィンをリチオ化し適当な求電子試剤を作用させることにより常法により中程度の収率で合成できることを明らかにした。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Synthesis and Redox Properties of Sterically Crowded Triarylphosphine and Tetraaryldiphosphane Bearing Phenothiazinyl Groups2011

    • 著者名/発表者名
      Shigeru Sasaki, Midori Murakami, Fumiki Murakami, Masaaki Yoshifuji
    • 雑誌名

      Heteroatom Chem

      巻: 22 ページ: 506-513

    • 査読あり
  • [学会発表] 電子供与体と連結した立体混雑したトリアリールホスフィンの一電子酸化2011

    • 著者名/発表者名
      佐々木茂・佐々木幸司・井澤雅俊・村上緑・須藤勝秀・村上史樹・吉藤正明・森田昇
    • 学会等名
      日本化学会91春季年会
    • 発表場所
      神奈川大学横浜キャンパス(神奈川県)(震災のため予稿のみで発表成立)
    • 年月日
      2011-03-29
  • [学会発表] Synthesis and properties of intramolecular charge transfer systems bearing crowded triarylphosphines2010

    • 著者名/発表者名
      Shigeru Sasaki, Kazunobu Ogawa, Naoto Iida, Kazuhiro Nakamura, Masatoshi Izawa, Masaaki Yoshifuji, Noboru Morita
    • 学会等名
      The International Chemical Congress of Pacific Basin Societies (Pacifichem2010)(2010環太平洋国際化学会議)
    • 発表場所
      Honolulu, Hawaii, USA
    • 年月日
      2010-12-15
  • [備考]

    • URL

      http://db.tohoku.ac.jp/whois/detail/ce5b45116a66298a9d106fbbf8b47d3f.html

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公開日: 2013-06-26  

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