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2011 年度 実績報告書

銅置換によるアルミナ・カルシア系エレクトライド結晶の高導電化とそのメカニズム解明

研究課題

研究課題/領域番号 22605004
研究機関山梨大学

研究代表者

田中 功  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (40155114)

研究分担者 長尾 雅則  山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助教 (10512478)
キーワードアルミン酸カルシウム / エレクトライド / 単結晶育成 / 電子スピン共鳴 / 銅イオン / 還元熱処理 / 固液界面制御 / FZ法
研究概要

本研究は、In等の稀少金属を用いない透明導電体や高効率電子放出材料の開発を目指して、アルミン酸カルシウム(Ca_<12>Al_<14>O_<33>;C12A7)中にCu^<2+>を置換した銅置換C12A7(Cu:C12A7)高品質バルク単結晶を育成し、その育成結晶を用いて熱処理により高伝導率のエレクトライド結晶を合成する条件を明らかにするとともに、銅置換効果を詳細に調べることでITOに匹敵する高導電体発見の手がかりを掴むことを目的としている。
平成23年度は、1TSFZ法よる結晶育成条件の最適化およびCu:C12A7高品質単結晶の育成、2育成単結晶のエレクトライド化条件と導電率と包接電子濃度との相関について検討した。単結晶育成に関しては、サブグレインやクラック,気泡が発生しやすいという問題があったが、加熱光源であるハロゲンランプのフィラメント形状を平板状からコイル状に変えたことにより結晶と溶融帯との固液界面の形状を凹状から凸状に反転させることができ、サブグレインのない単結晶を育成することに成功した。また、Cu:C12A7中のCu固溶量0.9at%Cu以上では、熱処理によってCa_5Al_6O_<14>とCa_3Al_2O_6に分解しやすく、エレクトライド化できないことがわかった。以上の結果をもとに直径15mmの大口径でサブグレインのない単結晶を育成することができ、精密な物性測定用の試料が得られるようになったので、現在、エレクトライド化および精密な物性測定を進めているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

良質な単結晶を育成する技術を確立できたので、エレクトライド化および物性測定用の高品質試料が得られるようになって今後の研究が飛躍的に進展することが期待でき、研究目的を達成する目途が立った。

今後の研究の推進方策

今後、年次計画に従って、物性測定用に無置換および銅置換C12A7単結晶を育成して、エレクトライド化条件と導電率・包接電子濃度との相関について研究を推進していき、本研究の目的を達成する計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] FZ Growth and Electrical Conductivity of Cu^<2+>-substituted Mayenite (Ca_<12-x>Cu_xAl_<14>O_<33>) Single Crystals2011

    • 著者名/発表者名
      田中功
    • 学会等名
      2011 KACG International Symposium on Crystal Growth
    • 発表場所
      漢陽大学校(韓国ソウル市)
    • 年月日
      2011-10-14

URL: 

公開日: 2013-06-26  

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