研究課題/領域番号 |
22610001
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
堀 孝文 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (40241822)
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研究分担者 |
小川 俊樹 放送大学, 教養学部, 教授 (60091857)
宮本 信也 筑波大学, 人間総合科学研究科(系), 教授 (60251005)
三森 文行 独立行政法人国立環境研究所, 環境計測研究センター, 客員研究員 (90125229)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 広汎性発達障害 / アスペルガー障害 / 遂行機能 / 心の理論 |
研究概要 |
自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder; ASD)は社会性が障害され、慢性に経過する原因不明の精神疾患である。本研究は、ASDの社会性の障害に関わる前頭葉の遂行機能と脳内化学物質の関係を調べ、障害の特徴を明らかにして新たな治療法の開発の基礎を築くことが目的である。そのために知能検査(WAIS-IIIまたはWISC-III)、前頭葉機能検査(FAB)、遂行機能検査(BADS)を研究代表者の所属する病院にて行い、国立環境研究所において4.7テスラのVARIAN社製MRI装置を用いてMRSを測定すること計画し、平成24年度末までにASDの疾患群3名、正常対照群3名を測定した。 その結果、疾患群の知能指数(IQ)が97.3、対照群が110.5で、FABの疾患群が17、対照群が17.5と大きな違いがないのに対して、遂行機能検査のBADSでは年齢補正した点数が疾患群82.7、対照群が110と明らかに疾患群で低かった。これは、ASDではBADSで測定される遂行機能が低下しているという、われわれの予想通りの結果であった。しかしまだ症例数が少なく、統計学的な検討が行えないので平成25年度はさらに症例のエントリーを増やして検査を行う。今後はMRI検査で測定した前頭葉内側部のMRSとBADSの相関を検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
疾患群、正常対照群とも被験者のエントリーが進まなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
関連の医療機関に広く呼び掛けて症例の紹介をすすめ、タウン誌やホームページで広報し、正常対照の参加者を募る。
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