研究課題/領域番号 |
22610008
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研究機関 | 京都教育大学 |
研究代表者 |
郷間 英世 京都教育大学, 教育学部, 教授 (40234968)
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研究分担者 |
小谷 裕実 花園大学, 社会福祉学部, 教授 (10294266)
池田 友美 摂南大学, 看護学部, 准教授 (70434959)
落合 利佳 大阪大谷大学, 教育学部, 准教授 (80435304)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 子どもの発達 / 発達のアンバランス / 描画発達 / 発達障害 / 生活習慣 |
研究概要 |
現代の日本の子どもの発達について、1)最近50年間の発達の検討、2)外国の子どもとの比較、3)社会性の発達の指標の作成と子どもの評価、について行う計画であった。 1)に関しては、22年度に分析した研究成果を論文にまとめて「1954,1983,2001年のK式発達検査の標準化資料から検討した最近の子どもの発達像」として投稿中である。また、その内容の多くは平成24年度刊行の「新版K式発達検査法:発達のアセスメントと支援」の著作のなかの「最近の子どもは以前の子どもに比べて発達が遅れてきているか」という章の中で執筆している。 2)では、海外の子どもの発達研究として、2010年にナイジェリアの子どもの生活習慣や描画発達の調査を行った資料を分析した。今後、日本の子どもとの比較をしていく予定である。 3)に関しては、3~6歳の保育園幼児に対して、新版K式発達検査・人物画描画検査・SM社会生活能力テスト・描画発達テスト、行動観察、CBCLによる行動チェックリスト調査を行った。その際2012年9月に京都教育大学倫理委員会の研究の承認を得た。結果の一部は、京都教育大学特別支援教育臨床実践センター紀要「現代の保育園幼児の発達の特徴について」として報告した。また、京都教育大学紀要に「最近の子どもの描画発達の男女差についての検討」として描画発達の性差について報告した。また、学齢期の小学生に対して、生活習慣および人物画描画を行った。その結果は、「テレビとゲーム機の使用が小学生の生活に与える影響について」として大阪大谷大学幼児教育実践研究センター紀要に報告した。来年度はさらにCBCLチェックリストや行動観察のデータも含め、分析を詳細にしていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の目的である、現代の日本の子どもの発達について、1)最近50年間の発達の検討、2)外国の子どもとの比較、3)社会性の発達の指標の作成と子どもの評価、について行う計画であった。 1)に関しては、ほぼ計画通りに進んでいる。 2)に関しては、やや遅れている。ナイジェリアの子どもの生活習慣と描画の資料が得られ、来年度に結果の分析を終了する予定である。 3)に関しても、やや遅れている。子どもの養育環境についての資料が得ることが困難な状況であるため、対象を小学生まで拡大し、発達の指標・行動観察・描画などの資料から、発達に影響を与える因子を探ろうと計画している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、現代の日本の子どもの発達について、1)最近50年間の発達の変化の検討、2)外国の子どもとの比較、3)社会性の発達の指標の作成と環境因子などとの関連の検討、などを行う計画であった。 1)はほぼ終了していて、今年度は論文の再投稿と学会等での発表、報告書へのまとめを行う。 2)は計画より縮小しナイジェリアの子どものデータのみで資料をまとめ、日本の子どもと比較すること今年度行う予定である。 3)に関しては、これまで発達を検討してきたそれぞれの子どもの発達の経過を今年度も継続して追跡していく。また、これまでに行った子どもの発達のいろいろな側面、認知発達、社会生活能力の発達、問題行動、子どもの観察結果、などを詳細に分析し、発達に影響を及ぼす相互の影響を詳しく分析することを行っていきたい。 研究成果に関しては、今年度の発達障害学会、小児神経セミナー、発達障害医学セミナーなどでの発表、さらにいくつかの論文作成し、また、報告書としてまとめていく予定である。
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