研究課題/領域番号 |
22610025
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
西村 太志 広島国際大学, 心理科学部, 講師 (30368823)
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研究分担者 |
長沼 貴美 広島文化学園大学, 学芸学部, 教授 (80432714)
内田 裕之 大阪大学・大阪大学・金沢大学・浜松医科大学連合, 小児発達学研究科, 准教授 (90461350)
相馬 敏彦 広島大学, 大学院・社会科学研究科, 准教授 (60412467)
古谷 嘉一郎 比治山大学, 現代文化学部, 講師 (80461309)
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キーワード | 子育て支援 / 養育者の精神的適応 / つながり力 / 対人的資源 / 育児関連情報 / 発達障害児(者) / 対人ネットワーク |
研究概要 |
本研究課題の目的は、養育者の情報収集過程に焦点を当て、社会におけるよりよい子育て環境のあり方を検討し、豊かな子育て支援環境の構築に寄与することである。 今年度は、研究の位置づけと、以後の調査に向けての環境整備を第一におき、研究を進めた。まず、養育者の個人特性やパーソナル・ネットワークが養育者の態度・行動に及ぼす影響の検討を、質問紙調査によって行うために、様々な準備を行った。まずは、この研究チームで蓄積したデータを再分析を行い、西村ら(2009)において示した子育て中の養育者が、携帯電話のネットを利用して子育て情報を集めることの負の側面が、核家族家庭においては認められるが、三世代同居の家庭においてはその悪影響が消失することが示唆された。この結果に基づき、次年度以降、インターネットを用いた全国規模の調査を実施するための項目選定等を実施した。また、各地の子育て支援の現場(広島県、長崎県など)に複数の研究者で出向き、現地の人々にインタビュー調査や座談会形式の会合を実施し、子育て支援において、対人的なつながりをどのように活用可能かという観点からの考察を深めた。特に、地域的な特徴により、様々な情報ツールの利用が異なっている可能性が示唆された。 また、発達障害児を養育する保護者を対象とした調査結果を分析、発表し、特に障害が発覚してからの期間が身近場合などに、専門的な機関への相談とそこでの情報獲得が、養育者の心理的適応にポジティブな効果を及ぼすことも示された。 また、これらの研究の理論的背景として、社会心理学、臨床心理学、小児看護学などに関する理論の考察や研究発表等も行い、子育て支援とこれらの研究領域との理論的結合も試みた。
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