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2012 年度 実績報告書

化学発がんにおける思春期の放射線被ばくの影響

研究課題

研究課題/領域番号 22610026
研究機関独立行政法人放射線医学総合研究所

研究代表者

甘崎 佳子  独立行政法人放射線医学総合研究所, 放射線防護研究センター, 研究員 (80435700)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード放射線 / がん / 胸腺リンパ腫 / 環境 / Ikaros / 思春期
研究概要

思春期から成人期前期に発生するがんは、幼児期や成人期後期とは異なるパターンを示すことが分かってきた。本研究の目的は、思春期の放射線被ばくとその後の化学発がん物質との複合影響について、両者のばく露のタイミング(間隔)に着目し、発がん率や発がん機構の変動を明らかにすることである。
これまでの我々の研究から、①4週齢マウスにX線を照射し3日後(0週間隔)から化学発がん物質エチルニトロソ尿素(ENU)を投与すると96%に胸腺リンパ腫(TL)が発生するが、4週間隔では60%に低下すること、②X線単独ばく露で誘発されたTLで高頻度(50%)に見られる11番染色体のLOH(Loss of heterozigosity)が、0週間隔では有意に低い(15%)ことがわかっている。前年度までの結果からは、発がん率は8週間開けても高く、放射線の影響が残ること (22年度)、ばく露のタイミングによりLOH頻度が変わることが示された(23年度)。
24年度は、X線誘発とENU誘発のTLで変異スペクトルが異なることがわかっているがん抑制遺伝子Ikarosの変異解析を行った。Ikarosに塩基置換変異を持つTLの割合は、ばく露間隔が短い群(≦2週間隔)では高く、長い群(≧4週間隔)では低かった。さらに8週間隔群ではスプライシング異常を持つTLの割合が他の群より高いなど、ばく露のタイミングによってIkarosの変異スペクトルが異なることが明らかとなった。以上のことから、ばく露間隔が異なるとTLの発生率だけでなく発がん機構も変動することが示唆された。
これらの結果を「The 22nd Biennial Congress of the European Association for Cancer Research」にて発表した。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Molecular interaction of X-rays and N-ethyl-N-nitrosourea in thymic lymphomagenesis depends on the interval of the two treatme2012

    • 著者名/発表者名
      甘崎佳子
    • 学会等名
      The 22nd Biennial Congress of the European Association for Cancer Research
    • 発表場所
      バルセロナ(スペイン)
    • 年月日
      20120707-20120710

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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