研究概要 |
医療の現場で広く施行されている脳MRA検査のデータを用いて,動脈硬化による血管形状の変化を定量的に評価するために,医用画像工学の手法を用いた血管形状の解析を試みることが本研究の目的である。今年度は,健常者10例・強い動脈硬化を有する患者10例の脳MRAの画像データを取得し,データをワークステーション上に読み込み,それぞれの群において血管形状を表す特徴量の解析を試みた。解析については現在進行中であり,動脈硬化の評価に有用な指標の抽出にはまだ至っていない。解析を行う環境を一から構築することには困難が伴うため,研究を効率よく進めるために,研究分担者の増谷らが開発した汎用のコンピュータ支援診断システムをベースとして,本研究における血管形状の解析を行うことを現在検討している。このために,研究を主に施行している筑波大学附属病院において,コンピュータ支援診断システムを利用するための環境を整備し,システムの利用に関して倫理委員会への申請を行っているところである。
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