研究課題/領域番号 |
22611012
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
佐々木 雅之 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40240907)
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研究分担者 |
平田 秀紀 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (70173242)
藪内 英剛 九州大学, 大学院・医学研究院, 准教授 (70380623)
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キーワード | PET / time of fliht / 分子イメージング / 放射線治療計画 |
研究概要 |
今年度はファントムを用いた基礎的検討を行った。 ・まず、球形ファントムを用いてPET/CTによる腫瘍の輪郭抽出に関する検討を行った。従来型のPET/CT装置とIEC Body Phantomを用い、6個の球(径10~37mm)にはF-18溶液を封入した。ファントムは静止状態および移動状態(振幅:2cm、周期:4秒)にて撮像した。静止状態において求めた閾値は、最大SUV値に対する割合(T%)では27%、SUV値の絶対値(TSUV)では2.4となった。通常の移動状態で撮像した場合は、T%では84~129%を、TSUVでは34~127%を抽出し、過大評価と過小評価が混在した。呼吸同期撮像ではそれぞれ94~103%、51~131%と良好な抽出ができた。この結果、PET/CTによる腫瘍標的体積の自動輪郭抽出は、27%を閾値として、PETとCTともに呼吸同期収集を行えば良好な抽出ができると考えられた。 ・次に、球形ファントムを用いてTOF(time of flight)方式PET/CT装置において良好な画質を得るための至適再構成条件の検討を行った。IEC Body Phantomの6個の球(径10~37mm)およびバックグラウンドに濃度比4:1のF-18溶液を封入し、画像再構成はTOFの有無および種々の再構成パラメータを変えて行った。画質に与える影響をコントラスト、バックグランド変動性、ノイズに対する信号の強さを用いて評価した結果、マトリックスは256×256、繰り返し回数2回、ガウシアンフィルタ4~6mmが適切と考えられた。また、TOF方式PET/CT装置の画像をこの条件で再構成すれば従来法による画像と比較して優れた画質が得られることが明らかとなった。
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