地球温暖化・エネルギー問題解決のため、光合成によりCO2固定を行い、オイル生産を行うオイル産生海産微細藻が注目されている。これは他の植物バイオマスに比べ生産量が格段に高く、食糧と競合しない、また海水で培養できる利点がある。 一部の微細藻はストレス条件化でオイルを蓄積し、その量は種によって異なる。オイル産生量が多い藻をスクリーニングして、バイオ燃料として有望な海産株を発見する。また、光酸化ストレス(特に紫外線)がオイル蓄積を引き起こすメカニズムをメタボロミクス手法で明らかにし、オイル産生量を向上させるための手がかりを得ることを本事業の目的としている。 本年度はオイル産生有用株を沿岸域から探索を行った。同時に脂質生産量の高いオイル産生微細藻を世界のカルチャーセンターから購入し、オイル産生微細藻の脂質生産量、脂質組成の比較をLC-TOF/MSを用いて行い、有用株のスクリーニングを行った。次年度はスクリーニングを行ったオイル産生有用株の紫外線UV-Bによる一次代謝物質、脂質の各生産量の影響を調べ、紫外線による脂質生産増産機構を明らかにする。
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