研究課題/領域番号 |
22614003
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
小池 浩子 信州大学, 教育学部, 准教授 (70303469)
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キーワード | 共生 / 異文化間コミュニケーション / 異文化間教育 / 国際理解教育 |
研究概要 |
本研究の目的は格差是正、異文化共生のための教育として有効とされる国際教育、国際理解教育、異文化間コミュニケーション教育の普及策を探ることである。大学の教員養成課程でこれを専攻した教員が、教育現場でいかに教育実践に役立てているか、いないかを調査することを通して、異文化間コミュニケーション教育等異文化共生のための教育の可能性と、実践を推進するための方策について調査するものである。様々な事情や問題の下で、教員らがいかに工夫してこの教育を行っているかを探り出すことで、多くの教育者の参考になる。また、推進に対する障害が明らかになれば、それに対する対策も立てやすくなる。これを異なる国や地域で調査し、比較することで、相互に新しい視点がもたらされる。 平成23年度には、前年度に抽出し、参加協力を依頼したイギリス(イングランド)と日本の教員養成大学を訪問し、資料収集、大学教員へのインタビュー調査、授業観察を行った。また、これらのうち研究課題に一致することがわかった大学出身で教職にある卒業生を選定し、上記課題に沿ってインタビュー調査を実行した。教員養成大学の教員の絶大なる協力を得て、多くのインタビューを効率的に実施することができた。分析は途上であるが、この領域の教育を推進する上で障害となりやすい問題点や推進に活かすことのできる方策が数多く提示されている。双方の国の国際理解教育、異文化間教育に関連する教育に対する政策の変化も大きな影響を及ぼしつつあることもわかってきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究に参加を依頼した教員養成大学教員の協力が非常に順調に得られ、大学教員からの推薦で学校教員の面接調査も予定以上に得られた。フォローアップ調査・追加調査が必要な部分が残っている。一方日本では、震災の影響で参加協力を予定していた大学や学校教員が参加不可能あるいは調査を延長しなければならないケースが多々あった。また、分析に関する課題が残っている。
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今後の研究の推進方策 |
平成23年度に震災の影響などで延期せざるを得なかった調査を平成24年度実施する予定である。また、必要に応じてフォローアップ調査、追加調査を遂行するほか、分析方法について、研究協力者と協議を重ね、分析の精査をする予定である。また、研究成果の発表の準備を行い、発表の場を求めていく予定である。
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