• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

日本における社会的排除とアクティベーション政策の構築―フランスを参照にして―

研究課題

研究課題/領域番号 22614004
研究機関大阪市立大学

研究代表者

福原 宏幸  大阪市立大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (20202286)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード社会的排除 / 貧困 / 就労支援 / ワークフェア / アクティベーション / 雇用政策 / 福祉政策
研究概要

本研究は、現在の日本において深刻化しつつある貧困と社会的排除の問題について、とくに稼働能力を持つ人びとの社会的包摂に向けたアクティベーション政策を検討することにある。具体的には、①就職困難者・失業者を対象に、自治体や社会的企業による新たな支援に着目し、その有効性を分析することにある。また、②こうしたアクティベーションに取り組むヨーロッパ諸国のなかでもフランスに着目して、参考事例としてそれらを検討する。これら2つの視点を踏まえて、日本における社会的及び職業的なアクティベーションに向けた有効な施策を提案することにある。
2012年度は、一方でフランスでの現地調査を実施し、他方で日本の政府・自治体・社会的企業の調査を実施した。フランス調査では、就労連帯所得(RSA)のもとでの社会参加と就労に向けた自治体、雇用局、社会的企業の連携とそれらによるパーソナル・サポートのあり方について聞き取り調査を実施した。
日本については、内閣府・厚生労働省によって2011-12年度に実施されてきた生活困窮者に対するパーソナル・サポート・モデル事業に着目し、大阪府・豊中市・吹田市・箕面市などの取り組み、これらの事業を直接に実施する社会的企業についても調査を行った。
これらの調査を通して、いくつかの先進地域においては、個別的な寄り添い型の相談と地域のさまざまな社会資源を活用した支援策によって、社会参加と就労に向けたアクティベーション政策が実施されていることがわかった。また、フランスをはじめ欧州諸国で広くみられる社会的企業が、日本においても成長しつつあり、その可能性を明らかにすることができた。
また、 日本政府においても、こうした動向を踏まえつつ、2013年度中に「生活困窮者支援制度」を実施することを検討している。本調査研究の成果は、これらの政策に直接的な貢献ができるものと考えている。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (11件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (7件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 貧困・社会的排除に取り組むパーソナル・サポート・モデル事業――大阪での事例から2013

    • 著者名/発表者名
      福原宏幸
    • 雑誌名

      ヒューマンライツ

      巻: 7号 ページ: 48-54

    • DOI

      http://blhrri.org/info/book_guide/human/human_idx.htm

  • [雑誌論文] 東北被災地における就職困難者と就労支援―仙台市における仮設住宅入居者調査から―2012

    • 著者名/発表者名
      福原宏幸
    • 雑誌名

      協同の発見

      巻: 238号 ページ: 76-85ページ

  • [雑誌論文] 困難な時代を生きるワーキングプア――その問題解決に向けた今日的課題――2012

    • 著者名/発表者名
      福原宏幸
    • 雑誌名

      DIO(連合総研月刊レポート)

      巻: 275号 ページ: 8-11ページ

    • DOI

      http://rengo-soken.or.jp/dio/pdf/dio275.pdf

  • [雑誌論文] 全国部落青年の雇用・生活実態調査結果(1)―総論―2012

    • 著者名/発表者名
      福原宏幸
    • 雑誌名

      部落解放研究

      巻: 196号 ページ: 2-6ページ

  • [雑誌論文] 全国部落青年の雇用・生活実態調査結果(3)―就労実態―2012

    • 著者名/発表者名
      福原宏幸
    • 雑誌名

      部落解放研究

      巻: 196号 ページ: 29-40ページ

  • [雑誌論文] 社会的排除/包摂と社会連帯経済―社会的承認論からのアプローチ―2012

    • 著者名/発表者名
      福原宏幸
    • 雑誌名

      福祉労働

      巻: 137号 ページ: 93‐103ページ

  • [雑誌論文] 日雇労働市場の将来と西成労働福祉センターの今後のあり方2012

    • 著者名/発表者名
      福原宏幸
    • 雑誌名

      ホームレスと社会

      巻: 7号 ページ: 64‐67ページ

  • [学会発表] 日本社会の再生―社会的つながりと社会連帯経済、そして社会福祉の役割―2012

    • 著者名/発表者名
      福原宏幸
    • 学会等名
      日本社会福祉学会第60回秋季大会
    • 発表場所
      関西学院大学
    • 年月日
      20121020-20121021
    • 招待講演
  • [学会発表] フランスにおける社会的包摂政策の現在―その到達点と課題―2012

    • 著者名/発表者名
      福原宏幸
    • 学会等名
      社会政策学会第125回大会
    • 発表場所
      長野大学
    • 年月日
      20121013-20121014
  • [図書] 世界の貧困と社会保障―日本の福祉政策が学ぶべきもの(共著)2012

    • 著者名/発表者名
      福原宏幸
    • 総ページ数
      253ページ
    • 出版者
      明石書店
  • [図書] 21世紀ヨーロッパ福祉レジーム―アクティベーション改革の多様性と日本―(共編著)2012

    • 著者名/発表者名
      福原宏幸
    • 総ページ数
      292ページ
    • 出版者
      糺の森書房

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi