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2010 年度 実績報告書

場所アフォーダンスデザインの成立過程分析

研究課題

研究課題/領域番号 22615012
研究機関東京大学

研究代表者

佐々木 正人  東京大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (10134248)

キーワード人間生活環境 / 場所レイアウト / 環境-行為系 / アフォーダンス / 定点観測 / 行為の停滞 / モノの配置換え / 高次脳機能障害
研究概要

ヒトの行為の特徴である多様性や柔軟性は、現代の認知科学の中心テーマのひとつである。本研究は行為の周囲を成す環境と行為の相互性、その成立や変化の過程に焦点をあてることで、行為のデザインと環境のデザインを一体に捉えることを目的とする。日常行為の理解、あるいは場所のレイアウトの設計に新しい具体的・実践的な知見を得ることを目指す。22年度には「場所」のアフォーダンスを以下の二つの場面で検討した。二つの場面での「場所」の動的生成過程を、生活場面における生活財の変遷と、縦断的観察によって記録・検討した。1)新築の戸建て住居に、転居直後から約1年間の居間、台所の家具等生活財のレイアウトの変遷、それらの使われ方、またその変遷の長期持続的記録を行った。レイアウトの変遷から行為における習慣の創発過程を検討する。2)高次脳機能障害者(行為のプランに障害が指摘されている)が、調理のリハビリで卵を割る過程を観察した。卵を操作する前の、きわめて長い、食卓上の環境の改変(器、道具などのレイアウトの変更)行為を観察し、それらを行為の単位に分節化する作業を行った。23年度には上記の記録と分析を継続して行い、内外の学会発表を行うとともに、学会誌論文にまとめる予定である。さらに食卓上の長期のモノの痕跡の記録など、新しい観察の場面を開拓する予定である。22年度の成果については、リハビリや建築の専門家によるコメントを得て、分析手法等をさらに洗練させる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 起き上がるカブトムシ」の観察;環境-行為系の創発2011

    • 著者名/発表者名
      佐々木正人
    • 雑誌名

      質的心理学研究

      巻: 10 ページ: 46-63

    • 査読あり
  • [雑誌論文] デッサンのダイナミックス2010

    • 著者名/発表者名
      野中哲士・西崎実穂・佐々木正人
    • 雑誌名

      認知科学

      巻: 17(4) ページ: 691-712

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 発話にともなう手振り」の現れの記述と事例の構造分析-手振りの他者指向性2010

    • 著者名/発表者名
      佐藤由紀・渋谷友紀・佐々木正人
    • 雑誌名

      認知科学

      巻: 17(4) ページ: 729-760

    • 査読あり
  • [学会発表] 起き上がるカブト虫の観察2010

    • 著者名/発表者名
      佐々木正人
    • 学会等名
      第3回日本生態心理学会シンポジュウム(アフォーダンス研究の展開)
    • 発表場所
      京都ノートルダム女子大学(京都府)
    • 年月日
      20100911-20100912

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公開日: 2012-07-19  

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