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2010 年度 実績報告書

有松・鳴海絞りを用いた脱着容易性と回復意欲に資する病衣デザインの学際的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22615038
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

藤井 尚子  名古屋市立大学, 大学院・芸術工学研究科, 准教授 (30511977)

キーワード病衣 / 療養環境の改善 / Q.O.L / 生きる力の向上 / 脱着容易性 / ADL(更衣動作) / ユニバーサル・デザイン / 社会福祉
研究概要

本研究は、医師、看護師らと連携した学際的研究チームを構成し、病院の協力のもと、医療行為の補助と患者の生きる力を支援する「脱着容易性」と患者自身の「生きる力の向上」に資する「病衣(入院患者が着用する衣服)」についてデザインにより解決を図り、入院環境の改善に貢献することを目的とする。
平成22年度は、以下の研究を実施した。
(1) 病衣および療養環境の先行研究調査
(2) 病衣脱着の際、患者の負担を軽減するデザインについての研究
(1) では、国内調査地を名古屋市立大学付属病院とし、看護部の協力のもと複数回のヒアリングおよび意見交換を行い、現状の病衣の課題を検討した。こうした意見交換を繰り返すことで、プロトタイプ製作の対象症例の決定や、実装試験モニターの選出等、デザイン的解決に重要な知見を得ることができた。
国外調査地は、福祉レジームのモデル国家の一つであるフィンランドにて、急性期病院、長期療養型病院、介護施設(高齢者施設も含む)の視察および病衣の現状についてヒアリング調査を行った。尚、フィンランドの病衣研究者との意見交換の機会では、現状解決の困難さが示されたが、その一方で、ヘルシンキ市立ロイフヴオリ高齢者センターでの実施事例は、生きる力を回復させる衣服の機能性を示唆するものとして特筆すべきものであった。
(2) では、更衣動作時の患者の身体的負担を軽減する病衣の構造について、アームホール(袖ぐり)の拡大および位置を工夫したプロトタイプ2点を製作し、実際に担がん患者(男性1名および女性2名)に着用してもらい、脱着容易性に資する病衣の基本的構造についての検討を行った。今後は、「絞り」の伸縮性による脱着容易性とともに、年齢差や性差、嗜好性などをどのように反映させるかが課題である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 衣服のちから病衣のデザイン2010

    • 著者名/発表者名
      藤井尚子
    • 学会等名
      環境デザイン研究所第一回シンポジウム
    • 発表場所
      名古屋市立大学芸術工学部(名古屋市)
    • 年月日
      2010-09-25

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公開日: 2012-07-19  

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