研究概要 |
本研究は,交通結節点における誘導サインのデザインと空間表記法を用いた連続性検証による最適化を目的としているが,平成22年度については,以下の3点を目的に研究を遂行した。1.「調査地選定と調査手法の確立」これまでの予備調査の結果を分析,考察し,今後の調査においての調査地選定,調査手法を確立する。またサインを設置する事業者を特定し,調査実施に向け協議を開始する。2.「サインデザイン研究」サインデザインの分析を前に各種誘導サインのデザイン研究を行い,基礎資料を作成する。3.「表記法の改良」表記実験に用いる表記法CONTINUOUS RECORDの改良を進める。 これらの目的の内,1.「調査地選定と調査手法の確立」においては,前年度までに行ったJR岐阜駅における既設サインに関する予備調査データを分析し,成果については日本デザイン学会及び日本建築学会において発表を行った。また,平成22年11月11日には,JR西日本(西日本旅客鉄道株式会社)鉄道本部駅業務部企画課の玉川,伊藤両氏に対し,ヒアリングを実施した。本ヒアリングにおいては,目的2.「サインデザイン研究」に関連し,JR西日本のサインマニュアルを開示していただき,本研究に関連する既往の研究において得られた既存サインデザインとJR西日本のサインマニュアル改訂との関係を確認することができた。また,近年及び今後のJR西日本駅におけるサインの改良情報を得ることができたため,JR九州エリアを含め,該当する7駅について既設サインのデザイン及び連携に関する予備調査を行った。目的3.「表記法の改良」については,利用者の動的視点からのサイン情報抽出について精度,抽出傾向を確認するため,仮想3D空間映像を用いた抽出手法と本研究に用いるCONTINUOUS RECORD表記法による抽出データの比較考察を行い,日本デザイン学会において発表を行った。
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