研究課題/領域番号 |
22616008
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
竹森 重 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20179675)
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研究分担者 |
山口 眞紀 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (30271315)
木村 雅子 女子栄養大学, 栄養学部, 准教授 (30328314)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 筋節 / 横紋筋 / X線回折 / スキンドファイバー / 骨格筋 / 心筋 / ゲルゾリン / ミオシン |
研究概要 |
ミオシンとアクチンを主とする機能素子が結晶様規則構造に組み込まれた横紋筋の筋節は、単離されたミオシンとアクチンの相互作用とは異なる生理的性質を横紋筋にもたらす。弛緩から収縮への状態変化もCa2+イオンのトロポニンCサブユニットへの結合とそれに続くトロポミオシンコンフォメーション変化だけでは説明できない。多分子のコンフォメーション変化が筋節の規則構造構築ないでの協同的過程によってスイッチングが行われており、Ca2+イオンはその引き金を引く一つの因子に過ぎないことがはっきりしてきた。 本研究では弛緩から収縮へ状態変化を起こす因子として1)ミオシン頭部の太いフィラメント本体からの突出状態と2)筋節伸展の二つに着目し、その相互関係を調べた。筋節伸展が弛緩から収縮への状態変化を促進するメカニズム(筋伸展による自原性収縮活性化)は、ミオシン頭部の突出状態変化を下流の因子として、弛緩から収縮への状態変化を促進するという仮説を立て、この仮説を実験的に検証することを目的とした。 筑波の高エネルギー加速器研究機構(KEK)の共同利用実験課題(2011G602)により、BL6Aを利用して骨格筋・心筋のスキンド筋標本にX線回折法を適用して研究を進めた。 本研究の最大の成果は、ゲルゾリンで細いフィラメントを除去したスキンド筋標本を用い、アクチンとの相互作用をうけないミオシン頭部の振る舞いを筋節内で調べることに成功し、筋伸展による自原性収縮活性化が強く観察される筋長(筋節周期にして2ミクロンから2.7ミクロン)の範囲で筋伸展がミオシン頭部の突出状態に与える効果を見られたことである。第二の成果としては、上記の効果を骨格筋標本だけでなく心筋標本でも確認できたことが挙げられる。 上記の二つの成果により、研究のきっかけとなった仮説は骨格筋だけでなく心筋においてもあてはまることを示すことができた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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