研究概要 |
1.目的 近年、様々な方式の立体映像表示ディスプレイ(3Dディスプレイ)が実用化されているが、疲労や不快感等の問題が指摘されている。しかし、ディスプレイのどの様な光学的特性によるものかは、まだ明らかではない。そこで、本申請では3D映像の光学的定量評価法の確立を目的に、波動光学再生シミュレータを開発し、3Dディスプレイ装置の定量評価法の検討とその人間の主観的な関係を求める。 2.平成22年度の研究実績 (1)3Dディスプレイの主観評価のための奥行き評価、視差連続性の評価装置を試作し,フィルムに印刷されたホログラムの基本的な評価実験を行った。この結果、ホログラムの特性と各種パラメータの関連の一部が明らかになった。 (2)IP(Integral photography)、HS(Holographic Stereogram),ホログラフィの各3Dディスプレイが空間に投影する3次元空間の光分布のシミュレータの開発を行った。これを用いて、投影される光空間の特性を解析、その特性の一部を明らかにするとともに、これを定量評価するための指標を提案した。 (3)上記の(2)のシミュレータが計算した3Dの波面結果をもとに、実際の光を空間変調するための装置を開発した。これは上記(1)の測定装置を組み合わせることによって、各種の3Dディスプレイの主観評価を行うことができる。実験は平成23年度の予定である。
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