研究概要 |
平成13年度に政府が発表した「保健医療分野の情報化にむけてのグランドデザイン」にて,電子カルテシステムを始め医療IT技術の普及が課題の一つとして掲げられました.以降,急速に医療のIT化が進み,その結果,かつてない大量の臨床データが電子化された状態でストックされつつあります.このデータを有効に利用することができれば患者の生活習慣と疾患の相関(例えば,喫煙と癌)や,薬品と副作用の相関(タミフルと精神障害)について過去類を見ない大規模な調査を迅速に行うことが可能となり,臨床研究が加速的に進展するとして高い期待が寄せられています.しかし,単にデータを電子化しただけで,上記のような革新が実現できるわけではありません.電子カルテにおいても自然言語で入力される箇所が相当な割合で存在します.よって,電子カルテデータを臨床知識としてフルに活用にするためには,自然言語処理を活用することが必須となります.以上の背景のもと,本プロジェクトでは模擬診療録を用いた応用研究を進めます.
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