研究課題/領域番号 |
22650028
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
藤田 博 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (70284552)
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研究分担者 |
長谷川 隆三 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (20274483)
越村 三幸 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (30274492)
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キーワード | 自動推論 / 論理素子 |
研究概要 |
本年庚は、主として研究項目C(探索及び確率論的手法)についてのシミュレーションや関連事項の検討から多くの知見を得た。具体的には、(a)SWARM法をベースとし、シミューレーテッドアニーリングや遺伝的手法等を組み合わせるハイブリッド探索の有効性、(b)帰納論理プログラミングを基本とし、多目的最適化や実験計画法関連等の適用分野を指向した技術の有用性を確認した。 一方、研究代表者ならびに研究分担者が関連研究として実施していた命題論理の充足性判定問題に関する研究で著しい進展があった。なかでも、MaxSAT問題を解決するためのソルバー:QMaxSATが世界的競技会で優勝するという画期的な成果を収めた。その過程で、高抽象度機能素子の研究に関連して、以下のような機能が重要であることが新たに判明した。(1)命題変数の付値に関する基数制約や組合せ問題等における対称性制約のコンパクトな実装、及び効率的探索のための制約の選択的適用と制約強度の自律的制御、(2)統計物理におけるスピングラスやマルコフ連鎖モンテカルロ法等の確率統計学における先進的技法。いずれも、一般にソフトウェアでの実装では莫大な計算量あるいは記憶量が必要となるため、極めて小規模な問題にしか適用できない。これらの機能を大規模な問題に適用するため、格段の処理性能を有する高抽象度機能素子の開発が新たに望まれる。 そこで、以上の知見を次年度の研究計画に反映させることとする。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者ならびに研究分担者による命題論理の充足性判定問題関連の研究において著しい進展があり、これに呼応して高抽象度機能素子に対しても新たな要求仕様が生じた。これを追加研究項目として優先的に検討することが重要であると判断し、その代りに当初の計画における研究項目の一部については先送りすることにした。
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今後の研究の推進方策 |
研究代表者ならびに研究分担者による命題論理の充足性判定問題関連の研究における最新の成果を踏まえ、高抽象度機能素子に関する研究項目を全体的に見直す。そのため、今後の研究については当初計画を適宜変更しながら推進することとする。
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