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2011 年度 実績報告書

視点にもとづく絵画の確率モデルとコンピュータグラフィックスへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 22650041
研究機関東京大学

研究代表者

岡田 真人  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (90233345)

キーワード確率モデル / 絵画 / 視点 / CG
研究概要

本研究の目的は,視点の選択と統合を確率を用いてモデル化し,絵画の生成および認識過程を確率的に記述する.そこから導出された理論を用いて,非透視投影をよく用いたPaul Cezanneの画風を模擬するCGのアルゴリズムを提案することである.
昨年度H22年度は,視点を計算すべき視覚オブジェクトは作画する人が決定していた.H23年度は,この視覚オブジェクトを視覚シーンから自動抽出するアルゴリズムの設計原理をもとめるために以下の二つの研究を行った.
1.視覚オブジェクトのセグメンテーションを行うマルコフランダムフィールド(MRF)モデル
視覚シーンからオブジェクトを自動選択するには,画像工学のしばしば研究されているセグメンテーションを行う必要がある.そこで本研究課題が基本にしているMRFモデルの枠組みの中で,優れたセグメンテーション能力を持つ領域ベースMRFモデルを用いることにした.本研究は3次元のMRFモデルを用いるので,通常は2次元である領域ベースMRFモデルよりも計算量が著しく多くなる.その計算量低減のために変分ベイズ法にもとづくアルゴリズムを開発した.本手法は高く評価されて,日本物理学会が出版するJournal of Physical Society of JapanのPapers of Editor's choiceに選ばれた.
2.視覚的顕在性の神経機構の解明
ヒトは視覚シーンからオブジェクトを選択する際に眼球運動を積極的に援用していると考えられている.そこでヒトの眼球運動の神経機構を探ることで,より人間らしいアルゴリズムが提案できると考えた.ヒトの脳には,視覚的に目立つオブジェクトの視野中の地図である顕在性マップが存在する.その顕在性マップ形成にとって重要な神経回路モデルである局在興奮ネットワークを研究した.

  • 研究成果

    (10件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Precise estimation of pressure-temperature paths from zoned minerals using markov random field modeling : theory and synthetic inversion2012

    • 著者名/発表者名
      T.Kuwatani, K.Nagata, M.Okada, M.Toriumi
    • 雑誌名

      Contributions to Mineralogy and Petrology

      巻: 163(3) ページ: 547-562

    • DOI

      DOI:10.1007/s00410-011-0687-3

    • 査読あり
  • [雑誌論文] A Bayesian hyper-parameter inference for Radon transformed image reconstruction2011

    • 著者名/発表者名
      H.Shouno, M.Yamasaki, M.Okada
    • 雑誌名

      International Journal of Biomedical Imaging

      巻: 2011 ページ: 870252-1-870252-10

    • DOI

      DOI:10.1155/2011/870252

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Image segmentation using region-based latent variables and belief propagation2011

    • 著者名/発表者名
      R.Hasegawa, M.Okada, S.Miyoshi
    • 雑誌名

      Journal of the Physical Society of Japan

      巻: 80(9) ページ: 093802-1-093802-4

    • DOI

      DOI:10.1143/JPSJ.80.093802

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Measurement of infinitesimal phase response curves from noisy real neurons2011

    • 著者名/発表者名
      K.Ota, T.Omori, S.Watanabe, H.Miyakawa, M.Okada, T.Aonishi
    • 雑誌名

      Physical Review E

      巻: 84(4) ページ: 041902-1-041902-7

    • DOI

      DOI:10.1103/PhysRevE.84.041902

    • 査読あり
  • [学会発表] スパースな局在興奮を持つ神経回路モデル2012

    • 著者名/発表者名
      萬田暁,大森敏明,北園淳,岡田真人
    • 学会等名
      電子情報通信学会ニューロコンピューティング研究会
    • 発表場所
      はこだて未来大学
    • 年月日
      2012-01-27
  • [学会発表] メキシカンハット型フィードフォワードネットワークにおける高次相関2012

    • 著者名/発表者名
      五十嵐康彦,岡田真人
    • 学会等名
      電子情報通信学会ニューロコンピューティング研究会
    • 発表場所
      はこだて未来大学
    • 年月日
      2012-01-27
  • [学会発表] リカレントネットワークによる複数のモダリティから成る感覚情報の統合~視聴覚に対する刺激の発生源特定問題~2012

    • 著者名/発表者名
      山下樹,片平健太郎,五十嵐康彦,岡ノ谷一夫,岡田真人
    • 学会等名
      電子情報通信学会ニューロコンピューティング研究会
    • 発表場所
      はこだて未来大学
    • 年月日
      2012-01-26
  • [学会発表] 非線形マルコフ確率場モデルにおけるハイパーパラメータ推定の決定論的アルゴリズム2011

    • 著者名/発表者名
      大野義典,永田賢二,庄野逸,岡田真人
    • 学会等名
      電子情報通信学会ニューロコンピューティング研究会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2011-11-24
  • [学会発表] 局所変分近似を用いたPoisson過程観測下における画像修復2011

    • 著者名/発表者名
      庄野逸,瀧山健,岡田真人
    • 学会等名
      電子情報通信学会ニューロコンピューティング研究会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2011-11-24
  • [学会発表] 局所変分法を用いたTotal Variationの近似とノイズ除去2011

    • 著者名/発表者名
      庄野逸,岡田真人
    • 学会等名
      情報論的学習理論ワークショップ(IBIS2011)
    • 発表場所
      奈良女子大学
    • 年月日
      2011-11-10

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公開日: 2013-06-26  

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