本研究は、明治期の銅版画による商家営業案内等の目録を整備し、これを主資料として、商家の活動形態、建築形態を把握し、情報伝達手段としての銅版画の特質を明らかにするものである。東北・四国の一部、沖縄を除く資料約100点の収集と目録作成、分析の結果、 これらは(1)刊行時期が明治10~30年代の20年間ほどに限られる、 (2)作成目的や表現方法が類似する、(3)全国各地域を対象とする刊行物がある、 等の特色があり、明治期商家の実態を全国的な視野で把握できる学術資料として価値があることが明らかになった。
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