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2010 年度 実績報告書

線虫神経ネットワーク動態を調べるための新規包括的研究手法

研究課題

研究課題/領域番号 22650062
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

岡 浩太郎  慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (10276412)

キーワード線虫 / 神経回路 / 行動解析 / 細胞内カルシウム / マイクロ流路 / 嗅覚順応 / 感覚神経細胞 / 介在神経細胞
研究概要

線虫は神経回路とその行動を網羅的に調査するのに適した生物である。本研究ではこの神経回路と行動を同時に評価が可能な実験系の構築を目指し、線虫神経回路を光により可視化し、また光により選択的に破壊する系の開発を進めている。また同時にMEMSによる微細加工技術を利用して、線虫神経細胞の光計測と光破壊に伴う行動変化を定量する実験環境の構築を進めている。本年度は光計測系として介在神経細胞AIYにおけるカルシウムイメージングを行うことに成功し、また光により選択的に細胞破壊する系としては、感覚神経細胞AWCおよび介在神経細胞AIYに緑色光照射により活性酸素種を生成する蛍光タンパク質KillerRedを発現させることに成功した。特にAIY神経のカルシウムイメージングからは、神経突起上のバリコシティ上で嗅覚刺激に対応する一過的な細胞内カルシウム応答の計測に成功し、またこのカルシウム応答は嗅覚順応により抑制されることを明らかにした。さらに感覚神経細胞AWC内の重要なセカンドメッセンジャーであるcGMPの濃度を、細胞膜透過性のアナログ体である8 bromo cGMPにより強制的に濃度上昇させたところ、AWC下流の介在神経細胞であるAIYにおいてカルシウム応答を検出することに成功した。また行動実験評価方法として複数の嗅覚刺激に対する線虫応答を計測するための新規なマイクロ流路の開発を進め、また新規なマイクロ流路として、線虫が自由に首振り行動を行っている際の細胞内カルシウム応答を計測するための実験系の開発し、プロトタイプデバイスの開発に成功した。このデバイス中で線虫は自然な環境での首振りと同様な応答を示すことを確認した。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] In vivo calcium imaging of AIY interneuron related to early adaptation in C.elegans2010

    • 著者名/発表者名
      J.KOBAYASHI, K.OKUDA, K.HOTTA, K.OKA
    • 学会等名
      Society for Neuroscience 2010
    • 発表場所
      San Diego Convention Center (San Diego)
    • 年月日
      2010-11-07
  • [学会発表] 蛍光タンパク質KillerRedを用いた線虫神経細胞の新規選択的破壊法の確立2010

    • 著者名/発表者名
      小林純也、森澤勇馬、川上真季、棚橋裕太、堀田耕司、岡浩太郎
    • 学会等名
      第19回日本バイオイメージング学会学術集会
    • 発表場所
      慶應義塾大学(横浜市)
    • 年月日
      2010-09-09

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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