研究概要 |
骨髄幹細胞(MSC)への効率的な遺伝子導入を果たすためには,MSCへの遺伝子取り込みの増大だけでなく,導入遺伝子の細胞内制御も重要であると考えられる.そこで,核移行シグナルペプチド(NLS)を用いて遺伝子を内封したAG73修飾PEG-NLSリポソームを作製した.シンデカンを介した細胞内取り込みのみならず,バブルリポソームと超音波照射を併用することで,遺伝子導入効率が増強可能となることを明らかとした.本研究において開発されたAG73 修飾PEG-NLSリポソームは,AG73ペプチドによる細胞への親和性の増大とNLSによる導入遺伝子の核への移行を制御できるという点でMSCを用いたex vivo遺伝子細胞療法を行うための有用なツールとして期待された.
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