研究課題
本研究課題では、人工的に、三次元脳神経組織体を構築し、ミニブレインとなりうるマイクロチップを創成することを目的とする。具体的には、1)セルティッシュエンジニアリング技術を用いた三次元脳神経組織体を構築する。2)得られた三次元脳神経組織体から神経細胞活動を電気信号として取り出せるマイクロデバイスを創成する。本年度は、1)細胞パターニングデバイスの開発(池内真志ら)、2)細胞パターニングデバイスを用いた三次元細胞組織体の構築および機能評価を行った。本デバイスの特徴は、一度の操作で、複数条件の分布形状と密度下でのクラスター培養を行うことが可能である。本実験では、8mm四方の基板上に、256 wells(1wellあたり、500x500μmの正方形、直径300μmの貫通孔を有する)を密に配置したデバイスを用いた。細胞非接着性培養皿上に親水化処理済みのパターニングデバイスを設置し、様々な細胞を用いて三次元組織体の構築とその機能を評価した。結果、デバイス内で、初代細胞および株化細胞ともに、サイズを制御した細胞組織体を形成することができた。また、得られた細胞組織体は、その形態も良好で、薬剤応答およびタンパク質レベルでの機能評価も行うことができた。本デバイスは、様々な細胞で利用可能、すなわち、非常に汎用性の高いことから、次年度以降、脳神経細胞を用いた三次元脳神経組織体の構築および機能評価を行い、分担研究者と相互に協力連携しながら、本課題を進める。実験動物を用いる研究については、各機関の動物実験指針に準拠して研究を実施する。特に、動物愛護と動物福祉の観点から実験動物使用は、目的に合致した最小限にとどめる。またその際、麻酔等手段により苦痛を与えない等の倫理的配慮をおこなう。実験者は、管理者と相互協力のもと適切な環境のもと飼育管理を行う。
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