研究課題/領域番号 |
22650160
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
大野 太郎 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 教授 (40368410)
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研究分担者 |
大川 尚子 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 准教授 (70369685)
平田 まり 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 教授 (90173244)
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キーワード | ユーストレス / 小中学生・高校生 / ストレス必要仮説 |
研究概要 |
【研究目的】子どもたちのユーストレスを同定する基礎作業として、過去の研究から見出されたストレスの多い都市部(大阪府・京都府)と少ない僻地部(沖縄県宮古地区・八重山地区)のそれぞれの小中高等学校の児童・生徒を対象に大規模なストレス調査を行った。 【研究方法】 従来のストレッサ・ストレス反応以外に個人の成長を促すユーストレスとして「将来役立つストレス」を調査し、ストレス状態の違いと役立つストレスとの新たな関連性を検討した。 【研究成果】 ストレス反応を高める脅威性を有する刺激であるものの、自己成長に必要だと子どもたちが認識するストレッサの存在が見出された。子どもたちは将来の生活にあるいは現在の状況に必要と考えられるストレッサを理解し受け入れていた。この結果は、ストレス反応は低減すべきであり、そのためには脅威を与えるストレッサをすぐにでも除去することが必要とする従来のストレッサ・ストレス反応低減化の考え方にそぐわない現象であることを示している。そしてさらに従来のストレスマネジメント教育の内容においても改善の必要性を浮かび上がらせている。すなわち、心身の健康を損ねるとするストレス悪玉説だけでなく必要なストレッサも存在しているとするストレス必要説を含むこと、そして成長を図るためには必要なストレッサを吟味し、健康を阻害しない程度に処理することについて教育することの重要性が認められた。 【研究発表】資料整理期間に多くが要されたため、平成23年度で一連発表の予定。
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