研究課題/領域番号 |
22650160
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研究機関 | 関西福祉科学大学 |
研究代表者 |
大野 太郎 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 教授 (40368410)
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研究分担者 |
大川 尚子 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 准教授 (70369685)
平田 まり 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 教授 (90173244)
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キーワード | ストレス / 小中高校生 / ストレスへの肯定的認識 / ストレス減弱要因 / ストレスマネジメント教育 |
研究概要 |
【研究目的】昨年度調査で見出されたストレス関連測定因子をもとに、子どもたちに対するストレス成長要因を検討した。過去の研究から見出されたストレスの多い都市部(大阪府)と少ない僻地離島部(沖縄県宮古地区)のそれぞれの小学校・中学校・高等学校の児童・生徒を対象に大規模なストレス調査を行った。 【研究方法】昨年度の調査結果をもとに次の方法で調査した。 (1)昨年度と同様に、ストレッサ(頻度・強度)、ストレス反応、ストレッサに対するポジティブ評価、ソーシャルサポート、ポジティブ思考をもとにストレス状態を測定した。(2)加えて、新たに生活満足度とストレスマネジメント自己効力感というポジティブ要因を加えた。(3)ストレス状態を詳細に検討するために、中学校及び高等学校では出身校と習い事・勉強時間を調査して地域の違いによるストレス関連の検討を行った。 【研究成果】過去の研究結果と同様にストレッサの頻度・強度はストレス反応を高める脅威性刺激であることが再確認された。昨年度と同じく、小中高校を通じて自己成長に必要との認識が示されたストレッサの存在が見出された。しかし、小中学生ではストレス反応に対するポジティブ要因の効果は顕著ではなく、高校生にのみ、ポジティブ思考、生活満足度、ストレスマネジメント自己効力感がストレス減弱要因として認められた。ストレッサに対する肯定的な認識が子供たちに見られること、生活満足度とストレスマネジメント自己効力感という環境的要因がストレス反応と強く関係していることが新たな知見として認められ、今後のストレスマネジメント教育において強調すべき要因が明確化したと考えられる。なお、これらの結果は調査協力校に調査報告書として発表された。
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