研究課題/領域番号 |
22650169
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研究機関 | 中部学院大学 |
研究代表者 |
鵜飼 久美子 中部学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (40468989)
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研究分担者 |
平山 正昭 名古屋大学, 医学部, 准教授 (30283435)
堅田 明義 中部学院大学, 人間福祉学部, 教授 (60015435)
松波 謙一 中部学院大学, リハビリテーション学部, 教授 (90027491)
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キーワード | 構音障害 / パーキンソン病 / ボイストレーニング / 在宅リハビリテーション / 音楽療法 |
研究概要 |
ことばによるコミュニケーションの障害のなかでも、運動性構音障害は、パーキンソン病や脳血管疾患などにおこり、患者の日常生活に重大な支障をきたしている。そのために、高齢者施設あるいは在宅で行うことの出来るリハビリテーション用のDVDを製作し、その使用効果について、パーキンソン病患者38名を被験者として実験を行った。被験者募集は、主に患者会(全国パーキンソン病友の会愛知・岐阜県支部)2団体で説明会を開催して募った。説明会で実感したことは、患者の多くが、日常会話に苦慮していることだった。そのために、本研究への関心が高く、予定を超えた患者の協力が得られた。 しかし、実際に研究を進めると、体調を崩しトレーニング継続が困難な患者も出てきたが、研究計画の実施に支障はなかった。また、30日間継続してトレーニングを行うことは、患者によっては負担となり、トレーニング日数の不足によって効果を検証することが、困難な患者も見受けられた。 声の記録は、合計3回行ったが、1回目は、リハビリテーション開始当目。2回目は、30日後。3回目はその30日後として、合計3回行った。また、録音時には、当初、発声に伴う呼吸筋力・肺活量を計測する予定であったが、患者への負担が大きいことで行わなかった。アンケートはQOL・ADL・鬱・声の分類表を用いて評価し、t検定を行った。また、声の分析も、KayPentaxのマルチスピーチで分析した。結果は、日常会話の明瞭度が上がった患者や、しゃべりにくさの改善が見られた患者などが見られ、このトレーニングが有効であったと考えられる。しかし、患者によって、有効の度合いが違っており、なぜ、その違いがあるか、今後の検討課題である。 本研究の最終目標は、患者の声の機能改善を図っていくことを目的としており、患者の期待に応えられるような、強力な内容を構築する必要を実感した。
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