ICタグの特性(ID管理、通信範囲、電波強度、計測時刻)を老人介護施設及び施設に相当する場所について実験を行い次のような結果を得た。 (1)ICタグリーダ設置場所(天井付近で、出入りする可能性のある人の動線を見渡せる場所が好ましい。) (2)ネットワークによる信号の取出し(プログラムにより、ICタグ検知信号をネットワークによりサーバに転送する。) (3)ICタグの所持の仕方の決定(ICタグを常時持っていただくことが前提であるが、現在はペンダントをするような形態で携帯する。) 関連機器の信号取得及び処理プログラムの結果となる処理手順(ICタグの確認信号はプログラムにより、サーバマシンに転送する。また画像処理による感知信号はメール発信によりサーバマシンに届ける。この信号とメールを受け取ったサーバマシンは、無断外出があったかどうかの最終的な判断を行う。) 今後、特定の老人介護施設を選定して次のような項目に関する実験を行う。 (1)サーバマシンによる最終的な判断による無断外出者を感知ときには、ナースコール主装置へ情報を送るシステムを実現する。 (2)上記のシステムによる実証実験を行い、評価する。 一方、画像処理に関する研究では老人介護施設の監視カメラの映像をビデオテープに録画し、そのデータを再生しながら映像中の人物の検出を行うプログラムを作成した。その検出結果により、電子メールで知らせる機能がある。今後は、検出した人物の移動を解析し、メールを送信するタイミングを検討する必要がある。
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