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2010 年度 実績報告書

グアー起泡性アルブミンの卵白代替タンパク質としての機能特性

研究課題

研究課題/領域番号 22650175
研究機関京都女子大学

研究代表者

土居 幸雄  京都女子大学, 家政学部, 教授 (40172233)

キーワード食素材 / 卵白アレルギー / タンパク質機能 / グアー豆 / 起泡性
研究概要

[目的]グアーミールから単離された起泡性アルブミンGFA(guar foaming albumin)は、高い起泡性と泡沫安定性を併せ持つ単純タンパク質である。また、卵白・小麦アレルギー患者の抗血清に対しても交差を示さず、安全性も高い食品である。本研究では、GFAの食素材としての利用を考えた。つまり、GFAの起泡特性に加えて、乳化特性や調理特性について調べ、主要な食物アレルゲンである卵白に替わり得る、アレルゲン・フリーの植物性タンパク質GFAとしての利用を探ることとした。[結果]まず、GFA泡沫の焼成による安定性や食塩、砂糖などの添加による影響を調べた。GFAを用いて焼成メレンゲ試作したところ、卵白よりもかさ高いメレンゲが得られた。GFAと卵白(1:1)を等量混合した試料では,比容積が卵白の約2倍高くなり,GFAが相乗的に起泡性を上昇させた。また混合試料に,砂糖を少量添加することで,比容積が増加し安定性が上昇した。GFA,混合試料,卵白のいずれも食塩の影響をほとんど受けなかったが,焼成後,GFAと混合試料は,食塩を添加することにより安定性が増加した。また、泡沫サイズ分布をデジタル化した顕微鏡画像の解析により調べたところ、GFAの形成する泡沫平均粒子径は卵白の半分程度で、GFAが卵白よりスムーズな泡を形成することを確認できた。乳化特性についても予備的に調査し、牛血清アルブミンと同程度の乳化活性と許容量が示された。GFAを用いたエンゼルケーキの作成においては,タンパク質濃度30mg/mlまでは、卵白を上回る体積増加率が見られたが,さらに高いタンパク質濃度では,GFA添加のエンゼルケーキで体積減少と側面の崩れが目立った。これは,高濃度の砂糖添加によるGFAの泡立ち性の減少のためと思われた。[結論]植物由来のGFAは,界面活性タンパク質を利用する食品で、アレルゲン性の高い卵白の代替タンパク質として,使用できる場合があることが確認できた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 卵白代替タンパク質を用いた洋菓子類の製造2010

    • 著者名/発表者名
      土居幸雄、下山亜美
    • 雑誌名

      平成20年度年報 (財団法人 飯島記念食品科学振興財団)

      ページ: 241-247

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公開日: 2012-07-19  

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