• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

生活習慣病発症を予知する食事とエピゲノム修飾の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22650180
研究機関徳島大学

研究代表者

武田 英二  徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (00144973)

キーワード胎児 / 栄養過剰 / 栄養不良 / DNAメチル化 / エピジェネティクス
研究概要

【目的】母親の栄養摂取が不十分で胎児の栄養不良のときに、子宮内発育不全がみられ、成人期に栄養代謝障害および生活習慣病の発症につながるといわれている。しかし、近年は母親が肥満や糖尿病のときにも胎児に影響を及ぼすことが明らかになってきている。そこで、母親の栄養摂取過剰および栄養不足のときの胎児への影響について検討した。
【方法】10週令のメスSDラットを高エネルギー食(4.81kqal/g)群(HC群)、通常エネルギー食(3.95kcal/g)群(Cont群)、エネルギー制限食(1,98kcal/g)群(CR群)に分け、21日目に出産した。出生後は通常食を自由に食べさせて授乳させた。離乳前の3週で仔ラットを解析した。【結果・考察】体重および内臓脂肪はCR群で他群より低値を示した、CR群が、血糖値およびコレステロール濃度は高値を示し、中性脂肪およびレプチンは低値を示した。肝臓のメチル化DNAの平均値は、HC群、Cont群、CR群で、それぞれ3,26±0.79、3.23±0.78、3.31±0.86で、3群間で差はなかった。そこで、メチル化レベルのピーク値を基準に低、中、高、超高に分けて検討した。その結果、HC群は低メチル化遺伝子が4%多かった。このことは高脂肪食では肝臓の遺伝子発現は増加していると考えられた。さらにCR群では超高メチル化遺伝子が25%増加していた。このことはエネルギー制限によって肝臓の遺伝子発現が低下していると考えられた。したがって、胎児の遺伝子発現に母親の栄養摂取が過剰であっても、また欠乏しても影響を与えることが明らかになった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] エピジェネティクス2012

    • 著者名/発表者名
      武田英二, 他
    • 雑誌名

      ニューダイエットセラピー

      巻: 27 ページ: 11-17

  • [学会発表] エピジェネティクスと癌~炎症と発癌、栄養食品因子について~2011

    • 著者名/発表者名
      山本浩範
    • 学会等名
      第33回日本臨床栄養学会総会第32回日本臨床栄養協会総会第9回大連合大会
    • 発表場所
      都市センターホテル、東京都(招待講演)
    • 年月日
      2011-10-27
  • [学会発表] エピジェネティクスと糖尿病2011

    • 著者名/発表者名
      武田英二
    • 学会等名
      第33回日本臨床栄養学会総会第32回日本臨床栄養協会総会第9回大連合大会
    • 発表場所
      都市センターホテル、東京都(招待講演)
    • 年月日
      2011-10-27
  • [学会発表] 出生後の代謝応答を調節する胎児栄養状態の重要性2011

    • 著者名/発表者名
      大南博和
    • 学会等名
      第32回日本肥満学会
    • 発表場所
      淡路(兵庫県)・淡路夢舞台国際会議場
    • 年月日
      2011-09-24

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi