研究概要 |
平成23年度の前半では,これまでに提案した自作教材である「直流モータの改造による交流発電教材」について,簡易な作製方法の検討をするとともに関連する学習内容についての検討を行った.その結果,手回し発電機の直流モータを改造する形で教材を実現し,波形の観察,変圧,エネルギー供給などの実験を子供たちが自作した回路で実現できるようになった.これに併せて「回転構造の活用した発電教材」についても検討を行っている.また,電磁誘導による非接触でのエネルギー供給教材に関しては,中学校の教員が容易に実現できるように簡易な回路について検討を行った.その際に,理論に関する考察とともに基礎的な特性の実験を行うことで,今のところ低周波発振器などを使用する形ではあるが,簡易な回路が提案できた.いずれの教材も,中学校において実現可能なものであることが重要であると考えている.平成23年度の後半には,学会講演で収集した意見および協力者の意見などを参考にして,自作教材を用いた短時間の授業および演示実験について提案し,それらの内容に関する検討を行った.その結果,既存の学習内容との関連や,各教材の学習内容の新学習指導要領における位置付けなどに関してさらに検討する必要が出てきた.これに並行する形で,これまで開発した教材用のカレントトランスフォーマーについて,簡単に電流測定ができるように分割型にする改良を行った.その結果,電流の検出感度は低くなったが,測定の際に扱いやすい教材が実現できた.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,新たな教材を提案するとともに,これまで提案・作製してきた教材を用いた授業も提案していく.その際には提案した教材の新学習指導要領における位置づけや,近年注目されているスマートエネルギーとの関連についても明確にしていく予定である.また,開発した教材の公開や意見集約のために,Webを活用する予定である.
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